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2011/04/08(金) 11:46 中鬼
3月17日という比較的早い時期にあの朝日新聞が結構まともな記事を載せた。これを読んでまだメディアもメディアとしての役割を果たしているなと思ったのは、一瞬の灯火として消え去り今や何の名残もないのだけれど。とにかくその記事がこれ、

2011年3月17日 asahi.com <伝えたいー阪神から>西日本へ「疎開を」

神戸女学院大の内田樹教授が、阪神大震災での経験をもとに東北や関東の人たちに西日本への疎開を勧めている。

この記事の後にも、首都圏から名古屋や大阪に一時疎開をする人たちのニュースはいくつか見た。しかし、最近じゃあそれをほとんど見なくなった。もちろん、地震と津波に被害にあった方々の話は聞くけれど、同じように放射能が降り注ぐ首都圏からの疎開は、大手メディアにとっては今や何万もあるタブーの中の一つになってしまったのではと感じている。

そんな折、きっこのブログのきっこさんが東京から西に疎開していると4月3日ブログに書いていた。

2011年4月3日 きっこの疎開生活

中鬼の長年のマブオニも福島原発事故が起ってから比較的すぐの3月16日に息子くんと2人で和歌山に疎開していた。幼稚園や仕事の関係で先週末東京に戻って来ざるを得なかったんだけど、とにかく素晴らしい行動だと思った。

でもそんな彼女が心を痛めていた。彼女と彼女の家族の行動を首都圏の周りの人たちが変人扱いするというのだ。中鬼は周りとの温度差にはとっくに気がついていたけれど、自分と自分の大切な人たちの命と長期的健康を守る行為をする人が変人扱いされるなんて、そんな世の中が相当「末」だなと強く思った。

だから中鬼はきっこさんの疎開ブログを見た時にすぐに彼女にそれを読んでとメールした。そしたら彼女はこんな返事をくれた。こういった人たちの経験が表に出て来ないこと自体がおかしいと思って、中鬼は彼女の承諾を得てここに載せてもらうことにした。

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まったく(きっこさんが)私と同じ状況だったものでリアルすぎて息を吸い込むのがしんどかった。
私もそんな感じで16日の朝、【旦那さんの名前】が決断して、そこから夢中で準備してチケットとって小田原からの新幹線に飛び乗ったの【息子くんの名前】が新幹線の窓からお父さんに手を振っていて、そのままおとなしく窓の外を見ていたから、抱き上げて顔を見たら

声を出さずに泣いていたよ
こんなに小さいのにね

初めての新大阪に60リットルのバックパック背負って到着してそこから乗り継いでなんとか和歌山駅まで行って疎開先の人が迎えに来てくれるまで、寒い中待ってた

新幹線、途中は雪だったよやっぱり

私のいたところは漁港の目の前でとても穏やかなところでした

和歌山では、私がついた前日に地元のひとが立ち上がって疎開してくる人に空き家を探そうというボランティアができました。ボランティアの人数が少ないのと、みんな初めてのことなので受け入れの広報は出さず、顔の見える近しい人から受け入れしようということです。
たくさんの人数は政府に任せて。福島や被害地域のかたに向けては政府の受け入れがありますが神奈川や、埼玉の人で妊婦や幼児を抱えていて不安なひとがいるそんな人を助けたい。ということです。和歌山に着いた次の日から、そこに参加していました。チラシのお手伝いをさせてもらえたので和歌山にずいぶんたくさんお友達ができました漁師さんから魚をもらって捌いては干したよだいぶ覚えたよ。

何かあったらすぐに和歌山に帰ってくるように そう言われてまだ全然安全でない東京に複雑な思いで帰ってきたよ

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お父さんと離れることや、311以来の環境の変化の不安を隠せない息子くんの涙はとってもリアルに伝わる。でも息子くんのお母さんとお父さんが一生懸命彼を守ってくれようとしていることもリアルなことだから、そういうのも子どもは敏感に捉える。あと、和歌山では素晴らしい行動を始めてくれている人たちがいるんだなと、中鬼も感謝の気持ちでいっぱいになった。しかし、この彼女の行為を変だとみなすのはどこからくるのだろう。

中鬼には命に対して真剣なごく当たり前な行動にしか見えません。

ただ、色々な受け止め方と色々な状況の人たちがいるというのは確か。彼女のようにしたかったけれど、できない人が沢山いると思う。気持ちがいっぱいいっぱいで押しつぶされそうで、自分達の状況は安全だと信じ込みたい人たちもいると思う。そして、根拠のない安全神話を作り続ける東電、政府、メディア以外に情報が入って来ない人たちがもっともっと沢山いると思う。

そんな中でじゃあ何が一体一番良いのだろう??

原発推進派だろうが反対派だろうが、ICRPだろうがECRRだろうが、関村直人だろうが広瀬隆さんだろうが、チェルノブイリ事故の犠牲者が全部で50人だと言い張り続けるIAEAの情報を信じる人だろうが信じない人だろうが、石原天罰慎太郎だろうが中鬼だろうが、2011年3月11日以降の生活はそれ以前のものに比べて「安全なものではなくなっている」というのは多かれ少なかれ同意できることなんじゃないかと思う。そしてそれが命に関わる話をしている事もほとんどの人が同意するんじゃないかと思う。だとしたら、2011年3月11日以前はごく普通だった自分と家族を守る行動が、突然やってはいけないタブーになってしまったみたいだ。

「不安を煽る」って言葉で事を片付けないでほしい。


不安ならば不安だとその気持ちを受け止めて、それを人の行動のせいにしないで、その中で自分のできる範囲で何をするかを決める事が今一番必要なことだと思う。そう、まず自分の気持ちがどこにいるのかきちんと受け止める事なんだ。

現に中鬼の家族はみなさま首都圏にいます。そして中鬼と大鬼くんが伝える情報を真意に受け止めながら、それでもみんなで最初から疎開はしないと決めて生活してます。そうと決めたらその中で最善を尽くすのみなんです。マスクを2重にしたり、水道水は事故後すぐに貯め始めてもらってたものから使ってもらっていたり、なるべく外出しない、帰宅時のシャワーと服の管理、室内の換気の制限、そして食への注意なんかをやっている。これは自宅をセーフゾーンとして維持することを目指してやっているんです。そして、外出時は常に再臨界や今までとは違う更に大きく深刻な水素爆発が起きたときの事を想定して行動をしてもらっています。自宅までどのくらいの距離に自分はいるのか、そしてすぐに逃げられるコンクリートの建物はどこかをできるだけ考えておく。そして3家族が一つの家に行く事も決まっています。誰がおじいちゃんおばあちゃんを連れて来るとかも決めている。実際11日から1週間は7人と猫4匹が3家族の家の中で1番安全であると判断された3LDKのマンションでずっと共同生活をしていました。

いつでもそんな大事故を想定して生活してたら頭がおかしくなると思うかもしれないけれど、なんと言っても家に帰るとセーフゾーンが待っているので、そしたら普通にのんびり生活してます。もちろん換気の制限とか水や食への注意はしながらも。もしも本当は全くのセーフゾーンじゃなかったとしても、その為に出来る限りの行動をして帰宅したらその中で安心して過ごすってそういう気持ちも大事なんです。中鬼は恐ろしいことを沢山家族に伝えています。何度も何度も聞きました。「こんなこといっぱい聞いていて頭おかしくならない?」って。不思議とみんな平気なんです。何をすれば良いか分かってるし、それをしていれば大丈夫だって言ってくれて励まし合える人たちがいるから不安は少ないみたいです。

あと大事なのは、大手メディアの嘘を絶対信じないようにしてもらってます。中鬼はそれが一番「不安を煽らせる」「流言飛語」だと思っています。不安だと思っている人たちは、命に関わることなのに、それを認める事がおかしいとされる矛盾した世の中にいるから不安になるんです。だから、矛盾を打ち破って自分や大切な人たちを守る行動をする人を見ると不安になるんです。だってそれを認めたら、自分が命を守ってない事を認めてしまうことになるから。

聞いてください。今から行動しても何も遅い事はない。

今からだってやれる。セーフゾーンを作りましょう。首都圏にいようが東北にいようが、これから疎開を予定していようが、疎開が無理であろうが、関係ない。

まずは、2011年3月11日以前の日々と比べたら、自分の命と長期的健康に危険が訪れていることを受け止めるべきです。そしてそこから自己防衛の行動をおこす。

結局、疎開すべきか、しないべきか、は究極の選択ではなくて、本当の選択は今自分の周りで起っている事と自分の心の奥底の気持ちと直感を受け止めるか受け止めないかの選択なんです。道はそこから開けて来る。

最後に先人たち(?)の賢い言葉を載せておきます。

<危機的状況では、リスクを過小評価するよりは過大評価する方が生き延びる確率は高い。避難が無駄になっても責める人はいない。「何事もなくてよかったね」と喜べばいい。「安全だ」と信じ込まされて、いきなり「さあ逃げろ」と言われたらパニックになる。> 
2011年3月17日 asahi.comより 神戸女学院大教授 内田樹さん

<こうやって原発の危険を知らせると、必ず大げさだ、言い過ぎだ、と言う人たちがいる。でも今のメディアを見ていると、こんなにも楽観的になれる学者さんたちがいてそれに対しても同じことを言いたい。それは大げさで言い過ぎなんです。>(というようなことをおっしゃってたのを中鬼が勝手に要約)
2011年3月26日 原子力資料情報室会見より 元日立福島原発4号機圧力容器設計者 田中三彦さん

<命と長期的健康を守るために早め早めの行動をすることは、パニックする事ではない。きちんとした情報を手に入れることができずに、本当にまずくなった時に慌てて行動することがパニックなのである。>
2011年3月29日 パニックじゃないってばより 中鬼


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