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2011/06/08(水) 07:33 大鬼
つぶやきシリーズ:ツイッター上での自分のつぶやきとリツイートから、これだけは保存しておきたいものをテーマ別にまとめて掲載。補足コメントや参考資料なども順次追加。
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■ やはり地震で壊れていた!柏崎も若狭も全部危ない。石橋克彦教授を中心に全国原発リスク評価・廃炉計画を早急に実施して下さい<http://bit.ly/limINq(2011年5月23日つぶやき、リンク先更新)


<補足コメント>

原発は地震で簡単に壊れます。ぜんぶ津波のせいにして防波堤さえ建てればいいとか、ありえません。耐震基準を見直してもリスクはゼロになりません。御用学者はバカの一つ覚えのように自動車にだってリスクはあるといった詭弁を持ち出しますが、リスクの規模が極端すぎて日本中・世界中の人々・子どもを巻き添えにする原発のような代物の場合は、リスクがゼロでないことがやってはいけない理由になるのです。

<参考資料>

東京新聞(2011年5月26日WEB版)より要約引用。

東電の資料に「地震発生直後に1号機の原子炉圧力容器か、容器に付随する配管の一部が破損し、圧力容器を取り囲む原子炉格納容器に蒸気が漏れ出ていた可能性を示すデータ」が見つかった。「11日の地震直後に1号機の格納容器で温度と圧力が瞬間的に急上昇していた。」田中三彦氏(元原発技師)によると「圧力容器か容器につながる配管の一部が破損し、格納容器に高温の蒸気が漏れたようだ」。3号機の「高圧注水系」システムも地震の揺れで破損したことが疑われており、「国の耐震設計指針の信頼性が大きく揺らぐことになる。」

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■ 0%の福島第一でレベル7発生、87%の浜岡だけが危険と言い張る政府、説得力ありません<http://bit.ly/kw9cwY(2011年5月8日つぶやき、リンク先更新)


<補足コメント>

菅首相が5月6日に静岡県浜岡原発の一時停止を中部電力に要請したことは評価します。しかし浜岡以外は安全だという主張がおかしいことは、簡単な計算のできる子供にも分かります。浜岡の危険性の根拠となった地震調査委員会の地震発生予測によると、2011年1月以降の30年間に震度6強以上の地震が起こる確率は、浜岡では84%で他の原発より10倍以上高いですが、実際には確率0%とされていた福島第一原発でこの大災害が起きました。まともな人間なら「浜岡以外は全部安全」ではなく「浜岡以外も全部危ないかも」と判断するはずです。

<参考資料>

石橋克彦教授(地震学者)の参議院行政監視委員会での発言(2011年5月23日)より

「リスクの筆頭は浜岡原発でありますけれども、これは津波対策が完了するまでとりあえず閉鎖なんてものではなくて、永久に閉鎖する必要があります。といいますのは東海地震による地震の揺れ、大きな余震の続発、地盤の隆起変形、それから大津波、それがすべて恐ろしいのでありまして、津波対策さえすれば大丈夫というものではありません。」

「浜岡以外の原発は大丈夫というようなことが言われていますけれども、とんでもないことでありまして。・・いろんな理由があってですね、あの若狭湾の原発群を始めとして日本全国危険な原発はたくさんあります。でそれらについて早急に点検をして、順次閉鎖に向かっていくことが必要です。」

新潟の柏崎刈羽原発が2007年に中越沖地震で停止した際、原子力安全委員会、保安院、そして東京電力は、原発沖合の海底活断層を長さ60kmが考えられるところを36kmと過小評価して、「もう原発耐震偽装と言ってもいいこと・・を保安院、安全委員会も率先して組織的に行なった。」さらに地震地質学分野の学会、大学の研究者も「海底活断層を無視することに加担している。」

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■ 浜岡原発「停止したからひと安心」は大間違い。燃料が震源地の真上にある状態は何ら変わっていない。福島第一は津波以前に地震で壊れたし4号機は停止していたことを思い起こそう<
http://bit.ly/j0X4zx(2011年6月3日つぶやき、リンク先更新)


<参考資料>

東京新聞(2011年5月15日WEB版)より要約引用。

三沢毅・京都大学原子炉実験所教授によると、浜岡原発は「運転を止めたからといって、地震や津波が起きても大丈夫、とはならない」。浜岡には運転停止後も、使用済み燃料6600体を含む9000体の燃料がある(1体が数十本の束)。福島第一4号機のように運転を停止していても燃料が冷却できない状態に陥れば事故となる。「危険と隣り合わせのため、燃料は簡単に運び出せない。国内では高速増殖炉などでの再利用も難航し、地下深くに埋める最終処分も受け入れ自治体が決まっていない。」

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■ 福井県の敦賀原発2号機の配管33カ所に穴、1987年稼働以来点検もせず、5月中に放射能49億ベクレルが漏洩したが1700兆ベクレルまでは問題ないと強弁する日本原子力発電<http://bit.ly/im0Pkv(2011年6月3日つぶやき、リンク先更新)


<補足コメント>

地震がなくても普通に壊れます。原発銀座と言われる若狭湾に乱立している原発が重大事故を起こせば、中部と関西で多くの人が死にます。石橋さんも浜岡の次に危険な原発はどこかと国会で聞かれて、若狭湾と答えました。1700兆ベクレルというのはスリーマイル島原発災害の公式放出量0.6兆ベクレルの2800倍です。そんな膨大な放射能を出しても問題にならないというデタラメな操業が許されている原発とは、重大事故を起こさなくても普段から放射能をまき散らすものだと考えるべきです。今回は世論が厳しくなっている中で起きたためにたまたま発覚しただけ。


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2011/06/08(水) 07:23 大鬼
つぶやきシリーズ:ツイッター上での自分のつぶやきとリツイートから、これだけは保存しておきたいものをテーマ別にまとめて掲載。補足コメントや参考資料なども順次追加。
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■ 「菅降ろし」は与野党内の原発推進派による悪あがき!茶番はもううんざり。脱原発をめざすなら世論を築きプレッシャーをかけ続けよう。今かなり冴えてる東京新聞こちら特報部(6月3日)<http://bit.ly/lCOjNm><http://bit.ly/kL5ylj>
(2011年6月6日つぶやき)


<補足コメント>

当ブログは3・11後にありえない政策を続けてきた菅政権にはもちろん批判的ですが、菅の「ブレ」を快く思っていない「反菅」勢力については、もっと冷ややかな目で見ています。自民党や経団連を中心とした往年の原発推進派は、脱原発を求める人々とは真逆の立場から、人々の怒りに便乗して内閣不信任案を出すなど、ろくでもない権力争いにあけくれています。彼らの本当の誤算は、民主党内の原発推進派が裏切ったことではなく、多くの人々が彼らの茶番にだまされるほどマヌケではないということです。現在のシステムでは政権交代に大きな期待をしても無駄です。ましてや財界や保守メディアが必死で宣伝している「大連立」「挙党一致」とは、命を守るために出される異論をことごとく抑圧するためのファシズムです。まともな世論を地道に築いていくことと、議会政治のルールを民主化する(小選挙区制を全廃する+少なすぎる国会議員定数を増やす)ことが急務だと当ブログは考えます。

<参考資料>

東京新聞(2011年6月3日)こちら特報部「管降ろしに原発の影:与野党に『電力人脈』」より要約引用。

菅降ろしに原発の影

「菅降ろし」の風はなぜ急に力を得たのか。「背後に見え隠れするのは、やはり『原発』の影だ。初の市民運動出身宰相は、この国の禁忌(タブー)に触れたのでは」。

「菅首相が原子力政策の見直しに傾斜するのと呼応するように、自民、公明両党、民主党内の反菅勢力の動きが激化していった」。

例えば菅首相は、5月6日には浜岡原発の一時停止を、5月18日には電力事業の発電・送電の分離を検討する考えを表明、5月24日には「事故調査・検証委員会」を設置、さらに5月25日には再生可能な自然エネルギーの占める割合を2020年代早期に20%へと拡大する方針も打ち出した。

他方で自民・公明は、表向きは震災復興を言うが、不信任決議案の提出を進めたのには「原発をめぐる首相の言動が念頭にあったことは間違いない。実際、自民党の石原伸晃幹事長は6月2日、不信任への賛成討論で『電力の安定供給の見通しもないまま、発送電の分離を検討』『日本の電力の3割が原発によって賄われているのに、科学的検証もないままやみくもに原発を止めた』と攻撃。菅降ろしの最大の理由の一つが原発問題にあることを"告白"した。」

民主党内でも、「電力業界との縁が深い小沢一郎」周辺が、5月の連休後に不信任可決に向けた多数派工作を開始、5月24日には「自民党時代から地元福島で原発を推進してきた」渡部恒三が合流した。

日本経団連の米倉弘昌会長も首相の足を引っ張り続けた。「浜岡停止要請は『思考の過程がブラックボックス』、発送電分離は『賠償問題に絡んで出てきた議論で動機が不純』、自然エネルギーの拡大には『目的だけが独り歩きする』という具合だ。」

今回の福島第一原発災害には「当然、自公両党にも大きな責任があるわけだが、『管政権の不手際』に問題を矮小化しようとする意図が見える。」

与野党に「電力人脈」

自民党と原発:1954年中曽根康弘が中心となって「原子力の平和利用」つまり原発予算を初めて成立させる。1955年、自民党誕生の年に原子力基本法成立。1974年田中角栄政権期に電源三法、地方へのばらまきで原発立地を一気に進める。2009年の自民党への政治献金報告には電力会社の会長・社長・副社長・常務クラスが名を連ねている。元自民党政調副会長の加納時男は元東京電力副社長で自民党内で原発推進の旗振り役を務めた。

民主党と原発:元東京電力社長・会長で1990年から94年まで経団連会長の平岩外四は、小沢一郎が設立した「ジョン万次郎の会」を通じて小沢を支援。東京電力擁護の発言をしている与謝野馨も元日本原子力発電の社員。電力会社の御用組合である電力総連も有力な民主党支持団体、「労働組合とはいえ労使一体で・・原発推進を掲げてきた。」小林正夫(東京電力労組出身)・藤原正司(関西電力労組出身)など組織議員も。

「エネルギー政策の見直しを打ちだした菅首相は、これだけの勢力を敵に回した可能性がある。結局、菅首相は『死に体』となり、発送電分離や再生可能エネルギー拡大への道筋は不透明になった。・・すべてを『菅政権の不手際』で"収束"させるシナリオが進行している。」

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■ 電力不足は嘘だった!電力会社と経産省がグルになって情報操作し原発存続を企んでいる。東京新聞よくやった <http://bit.ly/jwlyXm(2011年5月12日つぶやき)


<補足コメント>

東京新聞の「株」が一気に上がったすばらしい記事でした。佐藤圭さんはマスコミでは珍しく信頼できる方のようです。常に人々の側に立って真実をもって体制・権力にたてつくのがジャーナリズム魂です。

<参考資料>

東京新聞(2011年5月12日)こちら特報部「『電力不足キャンペーン』にモノ申す」より要約引用。

「浜岡原発の停止決定を機に、またぞろ『電力不足キャンペーン』が始まった・・・東京電力広野火力発電所が7月中旬にも全面復旧する。そうなれば真夏のピーク時も電力は不足しない。国民を欺くような"情報操作"の裏には、なおも原発に固執する政府や電力会社の姿勢が垣間見える。」

東電が公表した「電力供給見通し」では7月末時点で5200万キロワット。そのうち中部・西日本からの融通分は100万キロワット(浜岡原発分はさらにその一部)にすぎない。広野火力は380万キロワット、さらに東電管内の揚水発電は最大1050万ワット。今年の夏の最大需要予測5500万キロワットは十分足りる計算になる。

こうしたことを隠ぺいしている東京電力は、「"得意の情報隠し"で危機をあおっている」。

政府も「電力不足キャンペーン」を煽っている。「計画停電」の狙いは「原発存続」ではないか。事故後の世論調査で原発維持派が多かったのは「国民や産業界が計画停電で不便を被ったことが一因」だった。「政府は震災直後、揚水発電の存在を積極的に公表せず、需要が供給を上回った瞬間に起きる『大規模停電』を言い立ててきた」。

NPO法人「環境エネルギー政策研究所」によると、すべての原発を停止しても電力不足など生じない。原発が半分を占める関電でさえも、揚水に加えて自家発電からの買い上げなどで「問題ない受給レベル」になる。同所長に言わせれば、この電力不足キャンペーンは「明らかに浜岡以外の原発を止めないためのプロパガンダ。電力会社と経産省がグルになっている」。


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2011/06/06(月) 06:00 中鬼
ヘレン・カルディコット医師『原子力が答えではない』(2006年出版)【Helen Caldicott, Nuclear Power Is Not The Answer】の要点和訳の第二弾です。

第1弾の要点は、原子力というものは事故がなくても労働者・住民・地球生命全体に多大な犠牲を強いるものだということでした(第一弾はこちらです)。第2弾は事故(1979年スリーマイルと1986年チェルノブイリ)の際に情報操作がされてきた事実の告発が中心です。特に米国スリーマイル島原発事故については、カルディコット医師自身が現地で医療活動にたずさわった経験から、御用学者の「想定」に基づく「理論」とは比べものにならないほど説得力のある臨床現場での事実が語られています。

カルディコット氏は小児科医です。1977年にハーバード医科大学で教え、1979年のスリーマイル事故をきっかけに脱原発を目指して活動をはじめ、1985年にノーベル平和賞を受賞した核戦争防止国際医師会議(IPPNW)にかかわり、自身もノーベル平和賞に個人ノミネートされています。(Wikipedia)


以下、中鬼が特に驚いた事実をまとめてみました。

<スリーマイル島原発災害について>
1 大嘘だった「原発事故が起こる確率」
2 スリーマイル原発災害でも隠ぺいされたアルファ線・ベータ線核種
3 公表値の4000倍の放射性物質が放出されていた
4 住民に知らされなかった放射能放出:裏で当たり前のようにベントしていた!
5 鼻血、下痢、吐き気、赤い発疹などは大量被曝の症状
6 政治的に隠ぺいされた臨床事実
7 ハーシーズ・チョコレートの犯罪的ビジネス
8 「科学」は金で買収された:こうして御用学者の時代が築かれた


<チェルノブイリ原発災害について>
9 IAEAがWHOを手なずけたことで世界はおかしくなった
10 フランスでもホットスポットがあったのに隠ぺいされた
11 数千キロ離れた低濃度汚染地域でも被害は多発している
12 原発災害は数十年たっても終わらない


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<スリーマイル島原発災害について>

1 大嘘だった「原発事故が起こる確率」
→スリーマイル事故前までは原子力産業はメルトダウンが起こるのは、駐車場で雷にうたれるのと同じくらい低い確率だと断言していた。
※大鬼注:NRCの1975年報告ではメルトダウン事故の確率は「2万年に1回」程度とされていた。日本の御用学者はチェルノブイリ後も何万年に一度とか大隕石が落ちる確率などと言っていた。現実は過去30-40年間に3回もの重大事故が発生した。3・11後のニュースでは、米国テネシー渓谷開発公社が米アラバマ州にあるブラウンズフェリー原発について「100万年に1度の洪水」にも耐えるとしたがその1ヶ月後に通常の竜巻で緊急停止・非常事態に陥った。

2 スリーマイル原発災害でも隠ぺいされたアルファ線・ベータ線核種
→沢山の種類の放射性物質が放出されたと分かっていたのに、政府と原子力産業は数種類の物質しか検査・公表をしなかった。そしてその後も正式な発表として多くの放射性物質の数値が世に出てくることはなかった。
→ガンマ線を測る機械は設置されたものの、それらの機械は高濃度の放射線を測れるものではなかったために多くが「計器故障」という結果になった。
→気体化された放射性物質の測定は事故発生から8日たってからやっと実施された。
→α線とβ線は公式には一度も測られることがなかった。

3 公表値の4000倍の放射性物質が放出されていた
→  そんな中で原子力産業はヨウ素の総排出量は13から17キューリー(48万から63万ベクレル)と、気体化したクリプトン、キセノン、アルゴンの総排出量240万から1300万キューリー(888億から4800億ベクレル)と発表した。しかしこれに対して元NRCの委員長ジョセフ・ヘンドリー(Joseph Hendrie)は、「私たちは目が見えないまま仕事をしているのと同じようなもんだ。州知事の出す情報は曖昧だし、私が持っている情報は無いのにも等しい。何人かの目の見えない人達がヨロヨロと不安定に決断をしようとしているだけだ。」と公表されたデータに対して信頼性が乏しいとの解釈をした。その他の専門家達も上記の数値について「甚だしく控えめな数値だ」と批難している。
→ 「(放射線の健康に対する影響を扱う)保健物理学の父」として知られているカール・モルガン医師(Dr. Karl Morgan)の1982年の調査ではヨウ素の総排出量は64000キューリー(約24億ベクレル)で気体化した物質の総排出量は4500万キューリー(1.665兆ベクレル)としている。

4 住民に知らされなかった放射能放出:裏で当たり前のようにベントしていた!
→ 放射能に関した病気を専門とするカール・ジョンソン医師(Dr. Carl Johnson)は、燃料が溶けたということは、ほぼ確実にプルトニウム、ストロンチウム、アメリシウムも放出されているという事になるとし、NRCにそれらの物質の調査を依頼したが断られた。
→ 事故発生から3日後に約480万リットルの汚染水が、NRCの許可なしにサスケハナ川に流出させられた。この川は漁業な盛んな海岸線につながっていて、ロブスター、蟹、魚など多くの魚介類を汚染したにも関わらず、一般市民にはその危険性について何も通達はなかった。
→ その後も秘密の放射能放出は続く。例えば1980年6月には大量のクリプトン85が事故を起こした原子炉から意図的に外にベントされている。更に1990年の11月には230万ガロン(870万リットル)ものトリチウムを含んだ汚染水が意図的に蒸気に変えられてベントされている。
※大鬼注:福島第一のベントは「世界で前例のないこと」ではなかった・・黙ってベントするのは殺人ですね。

5 鼻血、下痢、吐き気、赤い発疹などは大量被曝の症状

→ 事故発生後州知事から避難命令がでる以前に8km圏内の5%から6%の住民は自主避難をした。二日後の3月30日に当時のソーンバーグ知事 (Thornburgh) は8km圏内にいる子どもと妊婦に避難命令を出し、約14万人の人達が避難をした。
→  事故の1週間後にカルディコット医師はペンシルバニアのハリスバーグ(スリーマイル原発から一番近い都市)に行き、避難してきた人達に講演をしたりや質問を受けたりしていた。そこで、避難してきた人達がみせていた体調の状態は、チェルノブイリ事故10年後にプリペットという町の住民が訴えていた症状ととてもよく似ていた。これらの症状は、めまい、嘔吐、下痢、鼻血、口の中に金属の味、脱毛、皮膚の赤い発疹で、これは典型的な急性放射線障害の兆候である。
※大鬼注:こうした症状がみられた方は病院に行きカルテに記録を保存しておくことをお勧めします。

6 隠ぺいされた臨床事実

→  当時のペンシルバニア州の衛生局長であったゴードン・マクレウド医師(Dr. Gordon McLeod)は、事故前の9ヶ月間に甲状腺機能低下が認められて生まれきた赤ちゃんは9人だったのが、事故の9ヶ月後にはそれが20人になっていたという事実をつきとめた。このデータをもとにスリーマイル事故との因果関係を示す研究が求められたが、それは行われず、このゴードン・マクレウド医師は着任から6ヶ月あまりでクビにされた。

7 ハーシーズ・チョコレートの犯罪的ビジネス
→ ハーシーズは汚染された牛乳であると知っていながらそれを使用してチョコレート製品を作り続けた。
→ ハーシーズは自社が取り扱う牛乳に汚染はないとしたが、おかしなことに事故後には牛乳を通常より多く粉末状にしてヨウ素が消滅するまで保存していた。それでもヨウ素以外の大多数の放射性物質は残留しつづけるのだが。
→ ヨウ素やセシウムが放出されたということは、ストロンチウム90、プルトニウム、アメリシウム等の放射性物質も拡散したということ。それなのにハーシーズは何も検知されなかったとして従来通りその土地の牛乳を使っていた。

8 「科学」は金で買収された:こうして御用学者の時代が築かれた
→  コロンビア大学がスリーマイルの事故に関して二つの研究を発表した。そこには被ばく量とホジキン病や肺がんなどの様々な病気との因果関係が導き出されていたのだが(しかも政府や原子力産業が発表した「甚だしく控えめな数値」を使って!)、サンプルの数が少ないとしてその因果関係は説明できないとしたばかりか、何の科学的根拠もないまま発がん率の増加はストレスによるものとの結論にした。
→ 公式に認められた研究はTMI Public Health Fundという基金から研究費がでていたのだが、その基金は原子力産業から出ていた。そのため、まともな研究をしようとしたグループは全てその選考から外され、それでも研究を続けたとしても学会でバカにされて終わってしまうというとんでもない事態が続いた。
→ このような隠蔽体質、そして情報を軽くしたり後出しするやり方は核実験時代から米国で続けられていた。50年60年代の核実験時代には、そのような実験が健康に害は及ぼさないと断言されていた。1997年にやっと発表された米国立がん研究所(National Cancer Institute)の研究によると、212,000人のアメリカ人が核実験の影響で癌を発病した、もしくはその後発病した。しかしこの研究自体も完全ではなく、NCIの数値はストロンチウム90,セシウム137,そしてプルトニウムなどを考慮せずに計算されていた。

<チェルノブイリ原発災害について>

9 IAEAがWHOを手なずけたことで世界はおかしくなった
→ チェルノブイリ事故まで原子力産業は、万が一原発で事故が起こったとしても、炉心から外に放出される放射能はとても微量であると断言していた。
→ 原発推進団体の国際組織であるIAEA(国際原子力機関)と人々の健康への危険を監視するはずのWHO(世界保健機関)が、核にかかわる健康被害については一切研究をしないという悪名高い契約を1959年に結んだため、WHOはチェルノブイリ事故の研究をいっさいしていない。
→ 2005年にIAEAが出した報告によるとチェルノブイリ事故が原因で亡くなった犠牲者は56人(トンデモ報告)。
→ しかし、650000人いた事故後の作業員だけでも少なくとも5000人から10000人は若くして死んでしまっている。
→ ベラルーシ、ロシア、ウクライナの汚染地域の成人男性の寿命は世界の最貧国の一つであるスリランカより更に10歳も低い。

10 フランスでもホットスポットがあったのに隠ぺいされた

→  当時のフランス政府はチェルノブイリの放射能の影響は全くないから安全だと国民に報告をした。現在になってやっとフランスの一部は高濃度汚染地域であるベラルーシやウクライナと同等であったと認めた。80%の電気が原発でまかなわれている国としては驚くべきでない対応だったのかもしれない。

11 数千キロ離れた低濃度汚染地域でも被害は多発している
→ カルディコット医師は小児科医として癌や特殊な病気を専門にしてきたが、以前は小児甲状腺癌を取り扱ったことは一度もなかった。それほど小児甲状腺癌は確率の少ない稀な病気である。
→ ベラルーシでは1986年から2001年までに8358の甲状腺癌のケースが報告されている。その内、716人が児童、342人が青年、そして7300人が大人であった。これは医療的緊急事態である。
→ 2001年にユニセフが要約したチェルノブイリ事故の報告書がある。汚染されたベラルーシ、ロシア、ウクライナの一部ではそこの住民の平均寿命が、最も貧困な国の一つであるスリランカよりも10年も低くなっている。更に、循環器疾患も癌に続く死因の一つになっている。
→  2004年に初めて、ベラルーシ、ロシア、ウクライナ以外の地域でのチェルノブイリ事故と癌の因果関係を示す研究が発表された。そこにはチェルノブイリ事故が原因とされる癌の発症例は事故発生から1996年までの10年の間にスウェーデン内で849人確認されているということである。チェルノブイリからスウェーデンの距離と、癌発生には子どもでは最低で5年、大人では最低10年かかるという事を考慮すると、少ないとは言えない数値である。
→ フランスでも被曝による甲状腺癌の発病だとされるケースが認められ始めている。

12 原発災害は数十年たっても終わらない
→ 事故から18年たった時点でまだ70%から90%のセシウム137,40%から60%のストロンチウム、そして95%のプルトニウムはその場に残り汚染を続けている。
→ チェルノブイリで行われた石棺はすでに古くなり、いくら修復しても壊れ始めてしまうのは時間の問題であると考えられている。もしもそれが崩れたときには、大量の放射性物質がまた拡散される。事故はまだ終わってはいない。


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3月分放射能で原発200km圏内の22万人が10年以内に、42万人が50年以内に犠牲となる:トンデル・ECRRリスクモデルによる警告的予測


 
2011/06/01(水) 03:43 大鬼
4月末に当ブログの記事で紹介した米国でのプルトニウム・ウラン増大という事実について、『サンデー毎日』(2011年6月12日号)が、武田邦彦氏らの解説とともに取り上げました。ネットの世界では知っている人も少なくないですが、マスコミや著名な専門家が取り上げたことでさらに多くの人々がこの重大な問題を知ることになりますので、意味のあることだと思います。以下、『サンデー毎日』の記事から一部を要約して紹介させていただきます。

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『サンデー毎日』(2011年6月12日号)「太平洋を越えたプルトニウムの謎」(p19-21)より(「」内は記事内から引用、それ以外は大鬼の要約・解釈

米国環境保護局(EPA)が3月後半から4月初旬にかけて環太平洋岸諸州(グアム・ハワイ・カリフォルニア・アラスカなど)で検出したプルトニウム・ウランは、「過去20年間で最大値」を示していた。他にも「ハワイ州の牛乳からストロンチウムが検出される」など、米国では「異常なデータ」が見つかっている。

EPAが検出したプルトニウム・ウランのデータについて、元原子力安全委員会委員・中部大学教授の武田邦彦氏は、「福島第1原発から飛び散ったとしか考えられない。3号機で使用していたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の可能性もある」と述べる。

また武田氏はドイツ気象庁の放射能拡散予測データにもとづき、「米国に到達したプルトニウムの100倍以上の物質が国内に飛散した可能性が高い」とも指摘する。

この米国のデータと、早い段階でのメルトダウンや格納容器破損など様々な状況をふまえると、一つの疑惑が浮かび上がる。武田氏は、プルトニウムなどが爆発で巻き上げられたとすれば、「政府と東電が、水素爆発の状況に関して隠ぺいしている事実があるのかもしれない」と率直だ。

さらに武田氏は、米国政府が4月6日に出した文書で、検出値が出ているはずのプルトニウムをすべて「ND(未検出)」として公表した問題について、日本政府・東電の事故に関する公式発表との「整合性を考慮して」そのように発表したのではないかと疑問を投げかける。

いずれにしても、EPAのデータは日本国内での知られていない被ばく被害の少なくとも可能性を警告するものとして「非常に価値がある」(武田氏)。

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武田さん、よく言ってくれました。私たちも何度でも言いますが、アルファ線核種の存在をも考慮に入れて、内部被ばく検診(排泄物検査&ホールボディカウンタ)、食品のベクレル数表示義務化、水・土壌・大気の全核種モニタリングを大規模に実施し、徹底的な放射能除去対策を行うべきです。

なおここで紹介した記事には他にも、「東電が発注する(汚染水の)除染フィルターではプルトニウムは除染できない」(逸見彰男・愛媛大学教授)といった、かなり重要な話がいろいろ書かれています。6月1日現在、店頭にたくさん出回っていると思いますので、ぜひ読んでみて下さい。また『サンデー毎日』はEPAにも取材を申し込んだようなので、同誌の奮闘に期待したいです。


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世界は原発にノーと言っている(ギャラップ国際世論調査):問われる民主主義のクオリティ
 
 
2011/05/29(日) 23:49 中鬼
ヘレン・カルディコット医師『原子力が答えではない』(2006年出版)【Helen Caldicott, Nuclear Power Is Not The Answer】の要点を和訳しました。

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カルディコットさんは医師として、放射能に安全な「しきい値」はないとNYタイムズに投降記事を書いた方(この記事でに紹介しました)です。後になって随分有名な方だと分かりました。小児科医として働き、1977年にはハーバード医科大学で教えていたりもします。1980年のスリーマイル事故をきっかけに脱原発を目指して活動をはじめました。1985年にノーベル平和賞を受賞した核戦争防止国際医師会議(IPPNW)にも関与していますが、彼女自身も個人でノーベル平和賞にノミネートされています(Wikipedia

この本には沢山の有益な情報があったので、2・3回に分けて紹介したいと思います。今回はそのパート1、「放射線1ミリシーベルトでも死ぬ、原発は平常時でも放射能をばらまき労働者を殺し温暖化を促進する」です。


以下、中鬼が特に驚いた事実をまとめてみました。

1 「原発は地球温暖化防止のためにCO2削減の救世主」は完全に嘘
2 原発を稼働させる為のウラン採掘は労働者の命を削っておこなわれている
3 ウラン精製も一つ間違えると大変なことになる、というかすでになった地域がある
4 原発から放射性物質が定期的に排出されるのはとても当たり前のこと
5 放射線で細胞の突然変異が引き起こされる
6 「安全基準」には科学的根拠がない:1ミリシーベルトでも人は死ぬ
7 プルトニウムはやっぱり猛毒
8 平常運転時でも原発から漏れている猛毒トリチウム


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1 「原発地球温暖化防止のためにCO2削減の救世主」は完全に嘘
→ 原子力を稼働させる為に必要なウランを採掘して精製するのに莫大な量の化石燃料が必要=CO2排出 しかも、地球上のウラン鉱には限りがあって、ウランの質が近年どんどん悪くなってきていて、それを精製するのに更に多くの化石燃料が必要になってきている=CO2更に排出
→ 原発のコンクリ建屋を作るのに化石燃料が必要=CO2排出
→ 有害な使用済み核燃料を保管したり移動させたりするのに化石燃料が必要=CO2排出
→ このような事実を全く考慮せずに「原発はCO2を排出しないクリーンなもの」と原子力村は言っている=大嘘排出

※大鬼脚注:それに加えてエネルギー効率の極端に悪い原子力発電所は発生した熱の3分の2を海に高温排水として捨てているので海を暖め環境負荷を増やしています。また核廃棄物を何万年も閉じ込め続けることに成功しなければ(・・無理)将来大変な放射能汚染をもたらします。

2 原発を稼働させる為のウラン採掘は労働者の命を削っておこなわれている
→ 例えばアメリカにおけるウラン採掘は、先住民のナバホやプエブロ族の居住地区でおこなわれている。その結果先住民の人達がウラン採掘の仕事につくのだけれど、地下での採掘は気体化したラドン220を大量に吸ってしまうため、彼らの20~50%が肺がんで命を落としている。調査によると、ドイツ、ナミビア、そしてロシアのウラン採掘労働者も同じように高い肺がん率で亡くなっている。

3 ウラン精製も一つ間違えると大変なことになる、というか既になった地域がある
→ コロラド州であった本当の話。60年代半ばに、ウラン精製の際にできた大量の残りかすを放射能で汚染されていると知らずにコンクリートに混ぜて使ってしまった会社があった。そのコンクリは学校、病院、個人の家、道路、空港、そしてショッピングモールなんかに使われた。70年代になってから地元の小児科医達が新生児に口唇裂、口蓋裂やその他の先天異常が増えたことに気づき始めた。米政府はそれについてコロラド大学に放射能コンクリートと新生児の先天異常の関わりについて研究を委託したが、その1年後に突如研究を打ち止めにし、その後原因究明はされていない。

4 原発から意図的または「注意に値しない小さな事故」によって放射性物質が排出されることはごくごく当たり前のこと
→ 原発内で人工的にウランを核分裂させる過程で200以上もの放射性物質が作られて放射線濃度を何十億倍も強くする。例えば、1000メガワットの普通の原子炉一基には広島原爆の1000倍もの放射線が内蔵されることになる。この高濃度の放射線は定期的に外に出す以外方法はない構造になっている。
→ 1974年にアメリカが保有していた全部の原子炉から放出された放射性ガスは648万キューリー。これは総量約2400億ベクレル(!)の放射性ガスが放出されていたことになる。全て「平常運転」でこの結果です。
→ 汚染された冷却水も同じように意図的または事故によって外に出される。
→ このように意図的、もしくは小さな事故によって排出される放射性物質についての研究はほとんどされてきていない。

5 放射線で細胞の突然変異が引き起こされる
→ 放射線で引き起こされる突然変異は優生、劣性、または伴性突然変異。劣性変異で代表するものは糖尿病、嚢胞性繊維症、筋ジストロフィー、そして精神遅滞。典型的な伴性突然変異は色盲と血友病。
→ 確認されている遺伝子病は16,604種類もある(2006年当時)
→ 放射能によって破壊された染色体は、生まれてくる赤ちゃんにダウン症などの深刻な精神・身体の病気を起こさせる。
→ 奇形生成(teratogenesis)は体外からの放射線や胎盤から吸収され胎児に届いてしまい起こる。

6 「安全基準」には科学的根拠がない
:1ミリシーベルトでも人は死ぬ
→ 私たちは年間約100ミリレム(1ミリシーベルト)の自然放射能を大地や太陽から浴びている。しかしこの年間100ミリレム(1ミリシーベルト)という値は7年間その量を浴び続けると125人中1人が癌を発病する値である。
→ Nuclear Regulatory Commission(米原子力規制委員会)は何の科学的根拠もなく、一般人は自然放射能100ミリレム(1mSv)に加えて人工放射能も100ミリレム(1mSv)までは浴びられるといった限界値を作った。要するに年間200ミリレム(2mSv)まで安全だと言えるようにした。
→ 原発労働者の基準はそこから更に引き上がって5000ミリレム(50mSv)。年間に50mSvを浴び続けると、50年後に5人に1人が発癌する。
→ 安全基準は健康な70kgくらいの体重の成人男性を目安に作られている。
→ 放射性物質と化学物質は相互に発がん性を助長する場合がある。
→ National Academy of Science (米国科学アカデミー)の報告によると、大きな事故のない通常時で私たちの年間被ばく量の18%は人工放射能から起きている。ちなみにその人工放射能被ばくの内訳の79%がレントゲンや核医学から起きて、5%が汚染されたタバコや飲み水、そして原発からの放射能になる。しかし、これは通常時の計算であって、定期的に放射性物質をベントする原発が増えたり、核廃棄物が増えることでこの18%がどんどん増えていくことになる。

7 プルトニウムはやっぱり猛毒

→ 100万分の1グラムのプルトニウムを肺に吸い込むだけで高い確率で癌が引き起こされる。プルトニウムは短いが強烈なα線ですぐに細胞を死滅させる。すこし威力が弱まると今度は周りの細胞を破壊してそれが変異体となっていく。
→ チェルノブイリ事故のメルトダウンでは0.5トンのプルトニウムが放出させられた。プルトニウム0.5トンという量は、もしもこれが全世界の1人1人に平等に配布されて被ばくしたとすると、私たちが肺がんで死亡する確率が1100倍増加するという値である。
→ プルトニウムが4.5kgあれば原爆が一つ作れる。

8 平常運転時でも原発から漏れている猛毒トリチウム
→ トリチウムはどんなフィルターでも濾過できないので、気体や水と一緒になり流出されやすい。
→ 年間に少なくとも1360キューリー(5000万ベクレル)のトリチウムが平常運転している原子炉一基から放出されているという研究結果がある。
→ トリチウムの出すβ線は遠くまで貫通しないが、逆にそれは付近の細胞に吸収されやすいという事を意味していて突然変異誘発性がとても高い。
→ 動物実験の結果、トリチウムの被ばくにあった動物の子孫の卵巣に腫瘍が発生する確率が5倍増加した。さらに精巣萎縮や卵巣の縮みなどの生殖器の異常、脳の縮小、精神遅滞、脳腫瘍、周産期死亡率の上昇、そして発育阻害や奇形の胎児が観察された。
→ トリチウムは食品に組み込まれ、体内のDNAに組み込まれてしまう。
→ 通常運転中の原子炉からトリチウムは放出されていて、付近で霧が発生した時や汚染された森林から放出される気体によって人々は被ばくをしてしまう。

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感想:一言で言うと、原発って事故さえ起こらなければ安全でクリーンだなんて大嘘なんですね。事故が起きた場合のとんでもない規模の被害もさることながら、普段から地球と生命を痛めつけて成り立ってきたんですね。原発推進派は世界中でずっと嘘をついてそのことをごまかしてきました。1ミリシーベルトだって実は人を殺すんです。人々を騙してまで原発を作り続けようとする偉い方たちって一体どういうつもりなんでしょうか?どこかの国で命を削りながらウランを採掘している人達や、原発やウラン精製工場が近所に建てられてしまい定期的なベントによって知らず知らずのうちに被ばくしている人達など、沢山の犠牲によってしか成立しない原発がつくった電気を使わされることは、私たちも加害者にさせられることを意味します。私たちは今、もっと安全で環境負荷も少なく人を殺さず各地で雇用を生み安くて再生可能な自然エネルギーというオプションを持っています。節電(ピーク時電力の削減)だってちょっと電力料金の仕組みを変えるだけで簡単にできます。原発はただちに全部やめても問題ありません。エネルギーシフトに数十年かかるなどという戯言には何の根拠もありません。2010年の一年間に中国は原発17基分相等の風力発電、ドイツは7基分相等の太陽発電をつくりました。原発をなくされて困るのは原発で儲けてきた人たちと核兵器を持ちたがってる人たちだけでしょう。原発大好き政党のお一人がさすがに世論にびびって過ちを認めるって言いましたけど、これまで彼らがやってきたことの罪の深さを考えるとこんなにサラッと言われても今さら何言ってるの?と思ってしまうのは中鬼だけでしょうか。とにかくこれ以上こんな原発は続けられません。今こそ脱原発を実現させましょう!


要点翻訳(2)はこちらへ。


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2011/05/20(金) 02:28 大鬼
各地が放射能汚染の程度や危険性を考える上で、政府やマスコミが必死に宣伝しているいわゆる「放射線量」(ガンマ線空間線量)は測れてないものが多すぎて全然参考にならないが、土壌調査は放射性物質の積もった量を計測するため重要な手がかりの一つとなる。放射性セシウムの地表濃度について、当ブログで把握している土壌調査の結果(放射性セシウム濃度のみ)をまとめてみた。※なお土壌調査については同じ市町村内でも計測ポイントや地表の状態によって全く違う値が出ることが分かってきましたので、一つの検出値だけでこのエリアは安全だとか全部がこの濃度だといったような判断はできないことをご注意願います。

土壌セシウム濃度一覧表  
※画像をクリックすると拡大されます
※表内「セシウム全体」とはCs134とCs137の合計
※農水省の「稲作規制基準」については追記参照


■ 山崎秀夫・近畿大学教授による土壌調査について

単位が1キログラムあたりのベクレル数なので、これを平方メートルに換算して比較することは厳密には難しい。ただしいろいろ調べたところ、今中哲二氏が検討したことがある20倍にする方式と、安全委員会が文部科学省データについて回答したという65倍にする方式とがあるようなので、参考までに両方の方式で換算してみた。(※換算方法は採取した土の深さや土の質量によって違ってくるようです。農林水産省のように15cmくらいまで採取する場合はキログラムあたりの値が極端に小さくなりますので150倍にする方式で換算しないといけません)

上の換算方式で推定するなら、福島市光が丘のセシウム137濃度(20倍換算で7.5キュリー/km2、65倍換算なら24.3キュリー/km2)は、少なくとも【参考】に書いたチェルノブイリでの第二区分に相当することになる。これが人口の多い福島市中心地や福島大学からも近いエリアでの値なので、深刻に受けとめざるを得ない。東京都江東区亀戸の土壌中濃度(20倍換算で0.9キュリー/km2、65倍換算なら2.8キュリー/km2)は、少なくともチェルノブイリ第三区分にほぼ匹敵する濃度になる。アスファルトの上は一般的に雨などで放射性物質が下水に流されるため土砂の地表よりは汚染されていないと思われるが、東京でも部分的には相当な汚染があることがこの土壌調査からも分かる。

資料出所:朝日新聞・2011年5月15日朝刊


■ 文部科学省の土壌調査について

文科省の土壌調査もキログラム単位であるが、文科省のデータの場合は65倍換算で良いらしいので比較できる。福島県内の比較的原発から近いエリアのみであるが、飯舘村Aポイントでの143キュリー/km2や浪江町での685キュリー/km2は目を疑うような値だ。今回の福島原発から出ている放射性物質の量のすさまじさを改めて見せつけられる。

資料出所:リンク1リンク2


■ 木村真三氏による土壌調査について(ETV特集の感想を兼ねて)

ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」(5月16日放映)は多くの方が指摘されているように良い番組だった。番組内ではっきりと数値が分かったものは限られているが、元厚生労働省の調査員である木村さんが事故発生直後から自分で現地に赴き、多くのポイントで土壌を調べた。このような人がいることは本当に心強い。

この番組を見た人の多くがこの国の政府のひどさを改めて痛感したと思う。政府は事故発生から2ヶ月近く、20kmから30kmのエリアを一様に屋内退避などと言って避難させなかったが、浪江町赤宇木の避難所の人たちもまた政府の言葉を信じてそこで暮らしていた。ところが木村さんが土壌を計測すると、54キュリー/km2というチェルノブイリ第一区分つまり強制移住となったエリアの濃度をはるかに上回る値のセシウム137が検出された。この避難所の方々はたまたま木村さんに正しい情報を伝えられて避難所を出た。そもそも木村さんは、こうした自主的な調査を行おうとして、厚生労働省の上司からやるなと言われ、辞職を決意したという。なぜ人々の命を守るための調査をしてはいけないと命令したのか、厚生労働省は説明すべきだ。

文部科学省もその非人道さで負けていない。福島県郡山市の学校は校庭の土砂に堆積した放射性物質を懸念していたが、文科省は使用時間を制限すれば(年間20ミリシーベルトを越えないから)放射能を除去する必要はないと言った。郡山市の学校が独自の判断で校庭の土の表面を3センチほど取り除くことを決定したが、それに対しても文科省は、かき集めた汚染土の山の処理を助けもせず校庭内に保管させた。なぜ子供たちのリスクを最大限下げようとしないのか。腹立たしい。

ただ興味深かった点は、5月2日に福島県の住民らが政府と交渉した際、文科省に20ミリシーベルトの助言を行ったはずの原子力安全委員会が、文科省の代表者とは食い違う以下のような発言をしていたことだ。「20ミリシーベルトを基準とすることは、これはもう認められない。これははっきり申し上げさせてもらいます。20ミリシーベルトを基準とすること、これはもう原子力安全委員会は認めておりません。(会場ざわめき)認めておりません!年間20ミリシーベルトの被曝は許容しません、子供に関しては。それはもうはっきり原子力安全委員会として言わさせていただきます。」世論の力におされて、政府内でも異論が出始めているのでは?と少し希望をもった。

資料出所:NHK・ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」(5月16日放送)※この方が文字起こしをして下さっています(You


■ 日本分析センターの土壌調査について

過去の記事でも書いたが、千葉市の一部で1.4キュリー/km2というチェルノブイリ第三区分に相当するセシウム137汚染が出たことは重大である。

資料出所:日本分析センターの報告


■ 大量汚染が示されている以上、体内被曝検診を実施すべき。ホールボディカウンタ車・尿検診を要求しよう!

原発利権集団が、情報を隠し計測をボイコットしゆるい暫定基準まで作って被害を隠し、風評だ何だと言って原発災害の責任を一般庶民に転嫁することを、これ以上認めるわけにはいかない。得られるデータを総合的に見て言えることは、福島原発から放出された放射性物質はとてつもない量であり、汚染は相当広範囲に広がっている。今のところ土壌調査はごく限られたポイントでしか計測されていないため、土壌調査だけからは全体像はまだ見えてこないが(同じ市町村内でも計測ポイントや土質等によってかなりのばらつきがある)、先日公表されたWSPEEDIの広域予測値もあわせて考えれば、首都圏も含めてかなり広範囲に放射能汚染が広がっていることは疑いようがない。大地が汚染されていれば水もそうであり、生き物の生態濃縮や食べ物を通じて内部被曝を被る人々が増える。

大規模かつ広範囲の放射能汚染が示された以上、実際の被曝被害から目を背けるべきではない。政府は土壌・食品・水・空気などの中のアルファ線物質(プルトニウム・ウランなど)やベータ線物質(ヨウ素・セシウム・ストロンチウムなど)も含む放射性核種ごとの徹底的な調査をすべきであるとともに、もはや人体を直接調査すべき事態であると考える。服などに付着した放射能をただ測るのではなく、一人一人の体内被曝量を計測できるホールボディカウンタ車を増産して各エリアに配置し、アルファ線・ベータ線物質が検出できる尿検査も含めて、巡回して子供から順に無償で検診を始めるべきだ。あなたやあなたの家族が10年後や20年後にガンや白血病を発病しても、今現時点でどれだけ被曝しているかのデータを示せなければ、因果関係がはっきりしないとかいろいろ理屈を出してきて被害や補償を認めないという理不尽が起きることは目に見えている。現にチェルノブイリ被害者の多くがそうした経験をしてきた。自分の被曝量が分からないままでは不安は払拭できないし、今ならまだ被曝量を把握した上で対策を考える時間がある(最初の頃に体内に取り込んでしまった半減期の短いヨウ素の被曝量を測るにはもう手遅れかもしれないけどセシウムその他の被曝量が分かるだけでも全然まし)。そして体内被曝が計測されるということが、行政にしっかりとした放射能対策をさせるプレッシャーともなる。みなさん、体内被曝検診を自治体などに要求していきましょう!

<ホールボディカウンタ車・体内被曝量計測機器>
ホールボディカウンター車


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続きをどうぞ

 
2011/05/13(金) 02:43 大鬼
■ WSPEEDI情報の一部がようやく公開された・・・

文部科学省が5月10日、隠し続けてきたWSPEEDI情報の一部をついに公開した。WSPEEDI(第二世代SPEEDI)とは数千km圏内をカバーする広域SPEEDIのことで、日本全域が範囲内のはずだが、今回公表されたのは静岡・長野の一部から岩手・秋田の一部まで、しかも3月25日まで、ヨウ素131のみ、というごく限られたデータである。予測値ではあっても、4月に気象庁が公表した飛散濃度予測マップよりもかなり細かい放射性物質汚染分布が分かるので、人々の安全にとって最重要情報の一つであるはずだ。事故発生から約2ヶ月経ってのこの公開はあまりにも遅すぎると言わざるをえない。情報隠蔽を決定した者たちの罪が法廷で問われるべきであるが、その怒りはここではいったん抑えて、今回公開されたWSPEEDIのヨウ素131の地表堆積量(沈着積算量)の濃度区分から読み解ける新たな情報を見ていきたい。

資料出所:文科省のリンク元ページ(3月25日のところ)、PDF文書「福島第1原子力発電所(特定条件WSPEEDI)[3月25日]」(3ページ目が地表堆積量)


■ ヨウ素131汚染区分(3月25日時点の地表堆積量)

WSPEEDI_ヨウ素131地表堆積分布図
※画像をクリックすると拡大されます

超高濃度汚染地区(黄色):1,000,000-10,000,000Bq/m2
福島県東部(避難エリア)だけでなく郡山市北部から福島市中心地を経て宮城県白石市南部あたりまで、そしていわき市より南の茨城県北茨城市・日立市あたりまでのエリア。ちなみに同じ資料の2ページ目を見ると、福島県本宮市や茨城県高萩市あたりまでヨウ素131による幼児甲状腺等価線量が50-100ミリシーベルトという凄まじいレベルの汚染エリア(オレンジ色)、福島県福島市や宮城・茨城・千葉の一部に20ミリシーベルト以上の超高濃度汚染エリア(黄色)が広がっていることが分かる。

高濃度汚染地区(緑色):100,000-1,000,000Bq/m2
福島県中部の大部分、宮城県の約8割、山形県の南東部、茨城県のほぼ全域、栃木県の約5割、千葉県の北部・東部と南端部、埼玉県の約4割、群馬県の約2割、東京都の奥多摩を除く大部分、神奈川県の約5割(横浜市の一部含む)、静岡県伊豆半島(熱海市から伊東市にかけて)などのエリア。

中濃度汚染地区(水色):10,000-100,000Bq/m2
上記以外の東北・関東・静岡・山梨のほぼすべて、秋田県南東部、新潟県の約5割(南側)・長野県北東部などのエリア(※福島県西部は東京都心より濃度低い)。

低濃度汚染地区(濃い水色):1,000-10,000Bq/m2
東海地方の一部、日本海側の北陸・東北地方の一部。

※超高濃度・高濃度・中濃度・低濃度という言葉は当ブログ独自もので、あくまでWSPEEDIの濃度区分に便宜上当てはめただけです。画像にある通り「実際の放射線量」ではなくあくまで予報データではありますが、広域での各地の相対的なヨウ素131堆積濃度については今のところ一番信頼できる情報だと思います(都道府県別降下量実測データは3月18日以前の一番肝心な部分が抜けている点が致命的)。ちなみにヨウ素131は放射線を出し終わるとキセノン131という放射性物質に変化します。


■ セシウム137の地表堆積量を推定してみる

当ブログでは文科省が公表してきたヨウ素131・セシウム137の地表降下量(3月19日以降、福島・宮城はデータ欠損)を集計してきたが、3月25日までの降下量累積でヨウ素131のセシウム137に対する倍率を求めると、静岡3.3倍、茨城8.1倍、東京13.2倍、千葉40倍など地域によってかなりばらつきがある(福島県についてはデータの得られる3月28日以降の1週間の合計値で比較すると約20倍)。この比率をWSPEEDIデータに適用して、3月25日時点でのセシウム137堆積量を推定すると、以下のようになる。

<セシウム137:推定値>
千葉県千葉市:250-2,500Bq/m2(実測値では53,000Bq/m2)
東京(奥多摩以外の大部分):7,700-77,000Bq/m2
静岡県の一部(熱海・伊東など):30,000-300,000Bq/m2
茨城県(北茨城・日立除く):12,500-125,000Bq/m2
福島県福島市中心地:50,000-500,000Bq/m2

ただし千葉市については日本分析センターの土壌調査(調査地点は4月14日)で、小石混じりの土の表面から、ヨウ素131が48000Bq/m2、セシウム134が53000Bq/m2、セシウム137が53000Bq/m2検出されている(3月26日から4月14日の分が含まれてしまっているが各種データを見れば3月25日までの分が圧倒的な割合を占めることは確実)。東京の大部分が千葉市よりも1ランク高濃度であるという新たに分かった事実と、この千葉市の53000Bq/m2という実測値を合わせて考えると、東京のホットスポットの値が53000Bq/m2を下回ることはほとんど考えられない(文科省の降下量データでも千葉より東京の方がセシウム137降下は多い)。また福島市の中心地より東側のエリアについては、5月6日に公開された航空モニタリングの結果でもセシウム137の堆積量が300,000Bq/m2以上という値が出ている。これらのことから、上の予測値の中の最低値よりも最高値の方が現実に近い値であると考えられる。

以上のように今回のWSPEEDIの一部公開によって、3月25日時点のおおまかな値ではあるが、各地のセシウム137の地表堆積量を以前よりはましな方法で推定できるようになった。それにしてもこの国の政府、アルファ線も地表からの放射線の多くもキャッチできないビル屋上で測った放射線量でよくもまあ人々を騙してくれたものだ。


■ チェルノブイリ汚染区分に当てはめてみると・・・

最後にチェルノブイリの汚染区分と比較しておこう。ここでは先述した理由から予測値の最高値を使って計算する。

<セシウム137:推定最大値>
東京(奥多摩以外の大部分):77,000Bq/m2(MBq/km2)=2.1Ci/km2
茨城(北茨城・日立除く):125,000Bq/m2(MBq/km2)=3.4Ci/km2
福島市中心地:500,000Bq/m2(MBq/km2)=13.5Ci/km2
※1Ci(キュリー)=37000MBq(MBqは百万ベクレル)
<チェルノブイリ>
第一区分(強制移住エリア):15Ci以上/km2
第二区分(補償つき任意移住エリア):5-15Ci/km2
第三区分(放射線管理エリア):1-5Ci/km2

福島市中心地の13.5Ci/km2とは、補償つき自主移住が進められたチェルノブイリの第二区分(5-15Ci/km2)に匹敵する。東京の2.1Ci/km2はチェルノブイリの第三区分(1-5Ci/km2)に匹敵する。この記事ですでに千葉市が第三区分に含まれると書いたが、WSPEEDIの情報から東京の大部分も第三区分に含まれる可能性が濃厚になった。この第三区分のエリアでは、住み続けても安全だと言われていたにもかかわらず、チェルノブイリ災害から10年から20年の間に、その地域で呼吸しその地域の食品を食べていた人々(成人含む)の中でガンや白血病や遺伝的病気が増加した

これらは3月25日までの堆積量の推定値であるが、もちろんその後もセシウムは放出され続けている。地表がコンクリートでかなり下水に流れたエリアを除けば、堆積量もさらに多くなっているはずだ。福島市近辺でもすでに第一区分(15Ci/km2以上)つまりソ連が強制移住としたレベルにまで達しているかもしれない。航空モニタリングのデータでは30km圏外の飯舘村で81Ci/km2以上(セシウム137)というとんでもない値が出ている。


引き続き政府には、まだ隠し持っているすべてのデータ・予測値の公表と、一向に行われないプルトニウムやウランの計測を求めたい。また25人に1人の子供をガン死させるレベルの学校の基準値や、国際基準より数十倍ゆるい食品・水の基準値を早急に見直し、徹底的な放射性物質の除去・排除に努めてもらいたい。

※たれ込みがあったので、追記もご覧下さい。


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続きをどうぞ

 
2011/05/08(日) 04:35 中鬼
中鬼、久しぶりに衝撃で叫びました。25人に1人の子供をガン死させる20mSv/年という暫定基準を体内被曝を計算に入れずに強制しつづける人殺し官僚集団、文部科学省が、その殺人基準を正当化するために非科学的な安全神話で教員と親たちを洗脳する資料を配布しています。

文科省「放射能を正しく理解するために」
PDF文書への直接リンク


文科省洗脳資料の嘘と卑怯な表記をまとめてみました。

1ページ目:『放射能を正しく理解するために』
『放射能を正しく曲解するために』の間違いでしょ?

2ページ目:「『放射性物質』というのは安定していない状態・・・安定な物質になると、これ以上放射線は出しません」
放射線を出し終わった後に別の放射性物質に変わるものもあります。例えばヨウ素131は半減期で半分が消滅するのではなく半分が別の物質キセノン131に変わるし、3号機の核爆発で最も大量に放出されたヨウ素135はセシウム135に変わる。

4ページ目:自然放射能やレントゲンもあるのだから「過剰な対策は、生活に支障をきたしたり、偏見を産み出したりすることにもつながります。何事もバランスが大事です」
まず宇宙放射線やレントゲンはただの放射線であり原発災害で問題になる放射性物質による体内被曝は生じない(参考記事1参考記事2)。自然界にもともとあったカリウムやラドンだって細胞が壊されるけどそれは地球生命が受ける宿命だし自然そのものでしょ。原発災害での人工放射能被曝とは他者から強制的に受ける暴力と同じ。こういう全く違うものを同列に論じること自体が卑劣です。でも一番おかしいのは、ろくな対策もせずに25人に1人の子供がガン死することを認めるような基準まで作っておいて「過剰な対策」を云々していること。近い将来、子供達の命がガンや白血病で失われても「バランス」が大事ですか?リスクがある以上、対策は徹底的にやるというのが真っ当な大人のバランス感覚だと思うんですが。生活に支障をきたしているのも偏見が生まれるのも、東電や政府がいいかげんなことをやっていることに原因があるのであって、責任を個人に転換するのはやめてください。(文科省殺人基準についての参考記事

5ページ目:「被ばくには、『外部被ばく』と『内部被ばく』があります。どちらも人体に及ぼす影響は同じです。」「放射性物質をいったん体内に取り込んでも、排泄時に体外に排出されたり・・・」
違います。被曝量は距離の二乗に反比例するし、放射線も長い距離を飛ぶガンマ線よりも短い距離しか飛ばないアルファ・ベータ線の方が強力です。数メートル先からのガンマ線の外部被曝と、臓器の一部に付着した物質が発するアルファ・ベータ線から受ける内部被曝とでは、内部被曝の被害の方が桁違いに大きくなります。排泄に関しても、体内に溜まる物質もあるのですべてが排出されるわけではないと正確に書くべきでしょう。それに排出したところで手遅れの被曝量に達していたらどうするんだ。

6ページ目:「国際放射線防護委員会(ICRP)は・・・『非常事態が収束した後の一般公衆における参考レベルとして、1ー20ミリシーベルト/年の範囲で考えることも可能』」と言っているから20ミリSvだ 
他の国際機関や科学者の意見は無視して都合のいいICRP声明だけを取り上げています。ICRPのこの対応は科学的に何の根拠もありません。基準を云々する上で体内被曝を無視している時点でICRPも文科省も同じ過ちを犯しています(ICRPの過ちについての参考記事)。外部被曝だけで25人中1人の子を将来ガン死させる20ミリシーベルトを認めるということは、体内被曝を入れれば実際にはその何倍もの子供達を殺す基準ということになります。

7ページ目:「万が一ですが、放射性物質がたまっている場所があるかもしれません。・・・念のため、手洗いやうがいなどを十分意識させてください。」
万が一ではなく、ごろごろあるでしょ。すでに校庭の一部で放射能のホットスポットがあるという学校現場で行われた調査結果があるでしょう。念のため、とか危険性を分かってない大人が寝ぼけたこと言ってたら子供は聞かないでしょ。子供の自己責任にするなんて本当に最低。土壌の入れ替えくらいは東北関東全域でやってくださいよ!命の問題なんだから徹底的に「万が一」をなくすまでリスクの低い場所に避難させるべきです。

8ページ目:「毎時3.8マイクロシーベルト未満の区域ー普通に生活して支障はありません」
だから支障ありますから。米国科学アカデミーの2005年の報告によれば、放射能に安全な量(しきい値)など存在しないことが科学的に明かになっています(しきい値がないことについての参考記事)。

9ページ目:「3月17日以降、放射性物質の大量放出はありません。したがって、その時に放射性物質が体や服に付着していたとしても、すでに取れています。口などから体内に入っていた場合でも、体外に排出されています。」
CTBT放射性核種探知観測所(高崎市内)のデータによれば3月21日・30日や4月18日など断続的に濃度上昇が見られます。そしてこれからも「大量放出」がないとは言い切れませんね。取れた分は学校敷地内や屋内に落ちて堆積してるかもしれませんね。体外に排出されていない物質もありますね。そもそも放射性物質のデータ隠してますね。いまさら何を安全気運ただよわせてるんでしょうかこの人達は(政府統計で隠されているデータについての参考記事1参考記事2)。

10ページ目:「しきい値」
そんなものはない医者も言っているという参考記事)。

11ページ目:「『遺伝的影響』は、これまで人間(広島、長崎の原爆被害者や核実験被爆者、チェルノブイリなどの原発被ばく者を含む)で見られたことがありません。」「『発がん』の確率は・・・(100ミリSvだと)約0.5%程度上昇する」「今回、原発事故で考えられる唯一の身体の影響は「発がん」です」「積算で100ミリシーベルト以下では・・・放射線によるはっきりとした『発がん』の確率上昇は認められていません」
嘘だ!!チェルノブイリでは医者の証言も映像証拠もあるのに原発推進機関であるIAEAがそれを無視して勝手な結論を出し、さらにカルテなど大量の証拠隠滅までやって事実を認めなかっただけです。チェルノブイリの犠牲者は100万人を越えると多くの科学者が言っています。チェルノブイリで安全と言われていた第三区分のエリアでも大人のガンや白血病が出ているってNHKでもやってましたよ。他にも心臓病や生殖能力の低下・死産などいろいろ影響が出ることが分かっています。何度も言いますが、100ミリSvなど「しきい値」があるとする論は科学的に否定されています。(チェルノブイリについての参考記事1参考記事2

11ページ目:「しかし、『発がん』が起こる確率は、低い量の被ばくであっても被ばくした放射線の量に応じて増加すると考えて、必要のない放射線をできるだけ浴びないようにするという考え方は、大切です。」
まともなことを言っている唯一の箇所だが、考え方ではなく科学的事実だということをさっさと認めるべきだ。

12ページ目:「今回の事故による甲状腺がんの発生はほとんどないと考えられます。」「チェルノブイリ原発事故では、小児甲状腺がん以外のがんの増加は認められていません。」
やたら断定調ってことは、ほとんどないじゃなくてほとんど認めない、じゃないの?小児甲状腺がんが多発するのには最低でも5年かかるし、大人のガンが出てくるのはさらにその10年後、さらにそれを疫学調査するのに何十年もかかるとか言っている御用学者もいる。つまり連中は自分が現役の内は因果関係が認められないとか何とか言って逃げまくり、事実に勝てなくなりそうな20年後にはどうせ引退してるから、現時点では何とでも言えるわけだ。でも旧ソ連やIAEAの科学者たちが、現場の医師や住民の声や証拠を無視して、政治経済的な理由でインチキな結論を導き出したということは教訓になる。そんなインチキ組織がつくった前提を根拠に、文科省は被害が起きないんだと強弁しているに過ぎない。(チェルノブイリについての参考記事1参考記事2


ここから怒濤の論理すり替え(つまり責任転嫁)がおこなわれます。

12ページ末:「放射線の影響そのものよりも、『放射線を受けた』という不安を抱き続ける心理的ストレスの影響の方が大きいと言われています
13ページ:「保護者のふさぎこんだ気分や不安は、子どものこころの不安定さにつながります。放射能問題については保護者が正確な知識を持ち、必要以上に心配しすぎないことが重要です」
14ページ:脳の仕組みと「ストレス反応」の説明
15ページ:「心配なことがあると、胸のあたりが重くなって、ソワソワして、心が暗くなります・・・頭やおなかが痛くなったり・・・心とからだがつながっているからです」
16ページ:「自分ではどうにもできなかったという体験は、こころの傷として薄れていきにくくなることがあります(トラウマ)」
17ページ:「心的外傷後ストレス障害((PTSD))とは」「生命が危険にさらされるような強い恐怖を経験をしたり目撃した場合」に起こる

そして衝撃のクライマックス!

18ページ:「放射能のことを必要以上に心配しすぎてしまうとかえって心身の不調を起こします。・・・もし保護者が過剰に心配すると、子どもにも不安が伝わって、子どもの心身が不安定になります。・・・だから、不確かな情報や、人の噂などの風評に惑わされず、学校から正しい知識と情報をもらって、毎日、明るく、楽しく、仲良く、安心した生活を送ることが心身の病気を防ぐ一番よい方法です。」

ああ~!!叫びたい。文科省に向かって叫びたい。なんなんだおまえ達は!

命と健康あってこその精神の安定なんだよ。その命と健康を脅かしているのが、おまえ達なんだよ。そして精神的不安やストレスを増幅させてるのも、おまえ達なんだよ。基本的に病んでるのも、おまえ達なんだよ。殺人基準や不徹底な対策や非科学的な議論で、子供達の命と健康を脅かしておきながら、それを心配する側のせいにして、親たちが心配しすぎるから子供がおかしくなるって!?ふざけんな

とろくさい脳の仕組みの話や下手なPTSDの話を使って論点をすりかえ、少しでも多くの命を守ろうと科学的真実を求めている人々をバカにして、俺たちの言うことを聞いていればいいんだよといった独善傲慢な文科省の官僚たちを、大量殺人の容疑で告訴したい。ここまで卑劣だと中鬼がPTSDになりそうです。

中鬼は4年間ほど、PTSDを持つ女性達の為の団体で仕事をしていた事があります。だから多少PTSDは知っているので、この資料のこの文脈でPTSDを引き合いに出すトンデモさがよく分かります。今回の大地震や津波の影響でPTSDだと診断される子供はいるでしょう。そして、文科省やその他の政府機関、東電、大手メディアのように嘘ばかりの情報によって、将来、自分やお友達、そして親御さん達の健康を損なわれた時のショックでPTSDになることもあると思う。でも、危険だと心配しているからと言ってPTSDと診断されるなんて聞いたことありません。正しい情報をきちんと説明されて、自分の身を守ってくれる行動をする大人に囲まれている子供達がPTSDになることはない。むしろこんな資料を配っている文科省のせいで人を信じられなくなって鬱病とか人格障害とかの診断を将来されてしまう確率の方を中鬼は心配します。

とにかく、こんなクソ資料の作成をした奴は公衆の前に出てこい。非科学的で命より利益を優先するための安全デマで教員や親を洗脳して、放射能の二次被害を拡大するために税金を使った官僚と政治家は全員辞めろ!!!教員の皆さんは絶対にこんな嘘を子供に教えないでください。お願いします。


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2011/05/06(金) 22:08 大鬼
■ 3号機棟爆発後の3月15日前後に最大値、ヨウ素135は桁違い、累積で全ヨウ素はヨウ素131の42倍・全セシウムはセシウム137の2倍以上

群馬県高崎市にあるCTBT放射性核種探知観測所で3・11以降に、大気中から高濃度のテクネチウム99m(Tc-99m)、バリウム140(Ba-140)、プロメチウム151(Pm-151)、ランタン140(La-140)、テルル129/129m/132(Te-)、ヨウ素131/132/133/135(I-)、セシウム134/136/137(Cs)、希ガス状のキセノン131m/133(Xe)などが検出されていた。キセノン131m/133については、3月15日前後の濃度が高すぎて計測不能となった。なおCTBTの観測所は包括的核実験禁止条約違反を監視する国際的観測ネットワークのひとつで、日本政府の機関ではない。報告1報告2 (※5月9日に一部データの訂正文書が出ていましたので追記をご覧ください)

CTBT放射性核種探知観測所のデータを集計してみた
TakasakiCTBT_FukushimaRadioactivity_stat
※画像をクリックすると拡大されます

この観測所のデータで特に注目されるのは3月15日から16日にかけて採取された空気中から極端に高濃度の放射性物質が検出されていたことだ。3号機での爆発(プール内での核爆発と思われる)直後の14日から15日にかけてのおそらく最も大量の放射能が出た日のデータだけがなぜか欠落しているものの、16日の濃度が桁違いであったことはデータで裏付けられている。文科省が公開しているヨウ素131とセシウム137の降下量データは3月19日以降の分だけで、当ブログでは気象庁の拡散予測データから3・11後の数日間に膨大な量の放射性物質が飛散していたはずと考えてきたが、そのことが証明されている。3月19日から4月19日までの空気中濃度の累積値よりも、3月16日の一日の値の方が大きい。政府が公開してきた3月19日以降のヨウ素・セシウムの降下量など、まさに氷山の一角に過ぎないということだ。

この観測所のデータからは他にも興味深いことが分かった。第一に、3月15日、3月21日、3月30日、4月18日と、断続的に放射能濃度の大幅上昇が見られること、つまり派手な爆発事象後も何度も濃度上昇があること。第二に、放射性セシウム全体の累積値はセシウム137の累積値の2倍以上、放射性ヨウ素全体の累積量はヨウ素131の累積値の42倍以上、特にヨウ素135が3月16日のみ検出であるが全核種中最大量であること。

ちなみにヨウ素131は放射線を出し終わるとキセノン131mに、ヨウ素135はキセノン135というそれぞれ別の放射性物質に変化し、さらにキセノン135はセシウム135(半減期230万年)に変化するとのこと。ということは日本の大地には今とんでもない量のセシウム135が堆積しているのでは?(※どこかセシウム135を計測してませんか?)。

※この謎の膨大なヨウ素135について、京都大学の小出裕章先生が3号機の核爆発(専門用語では核暴走)で出た可能性を指摘されています


■ 小出裕章氏が計測した3月15日東京の大気中放射能濃度

小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)が東京台東区で、これまでに最も放射能濃度が高かったと思われる3月15日に大気中放射能濃度を計測していた

それによると台東区の大気中放射能は以下のようになっていた。

 テルル132:570 Bq/m3(570,000,000 μBq/m3)
 ヨウ素131:720 Bq/m3(720,000,000 μBq/m3)
 ヨウ素132:450 Bq/m3(450,000,000 μBq/m3)
セシウム134:110 Bq/m3(110,000,000 μBq/m3) 
セシウム137:130 Bq/m3(130,000,000 μBq/m3) 

群馬県高崎市にあるCTBT観測所のデータにはこの3月15日の分が欠落している。計測ポイントが違うので一概に比較はできないが、CTBTデータにある最大値である3月16日と比較しても、桁が1・2つ違う、まさに桁違いの量の放射能が東京に降り注いでいたというわけだ。3月19日以降の分しか公表されていない文科省の降下量データが全体の降下量をいかに過小評価しているか、ここからも推し測れるだろう。原発利権政府は「パニックを防ぐ」などといったバカげた口実でWSPEEDIを隠蔽することで、このすさまじい量の放射能で多くの人が被曝することを黙ってみていたというわけだ。


■ 文科省、80km圏内でチェルノブイリ移住対象地域レベル、降下量データにはセシウム134だけを追加:セシウム134はセシウム137とほぼ同量、30km圏外でストロンチウム89/90

文科省が5月6日にそっと公開していた、「航空モニタリング」 (測定期間は4月6日から29日)で見つかった放射性セシウム134/137の地表蓄積値によると、30km圏外にある福島県飯舘村を含むエリアで3,000,000Bq/m2(81Ci/km2)以上、福島県伊達市を含む半径30km以上60km以下のエリアで600,000Bq/m2(16.2Ci /km2)以上、そして福島市(県庁所在地付近)を含む半径60km以上80km以下のエリアで300,000Bq/m2(8Ci/km2)以上の超高濃度汚染が見つかった。チェルノブイリではセシウム137の地表蓄積が5Ci/km2から15Ci/km2までの第二汚染エリアは補償つき自主移住、15Ci/km2以上の第一汚染エリアは強制移住とされた。原発災害後の避難・移住エリアの決定については日本政府があの旧ソ連政府よりも非人道的な対応をしていることが分かる。しかしこの航空観測データからはもっと広域で日本各地の地表にどのくらいの量が堆積しているのかは分からない。※1Ci(キュリー)=37,000,000,000Bq=37,000MBq(MBqは百万ベクレル)、1km2=1000,000m2

また文科省がHPで公開しているヨウ素131とセシウム137の降下量データに、4月25日からセシウム134(半減期2.1年)のデータが追加された。これまでセシウム134については全国的な降下量統計は公表されていなかった。公表された統計を見ると、セシウム137とあまり変わらない量のセシウム134が降っていることが分かる。さらに下記のようにセシウム136も放出されていることから、放射性セシウム全体の汚染量はこれまで報じられてきたセシウム137の値の2倍以上であることがこれではっきりした。

ちなみに単発の計測であるが、3月16日から19日の間に文科省は、原発から30km圏外の土壌や植物からストロンチウム90と89を検出していた。この時なぜヨウ素セシウム以外にストロンチウムだけを突然計測し、その後この計測がどうなったのかは不明である。

東京都は3月19日以降のセシウム134の降下量を公表しているが、それによると3月19日から5月1日までの東京でのセシウム134の累積降下量は6803MBq/km2(MBq=百万ベクレル)で、セシウム137の同6968MBq/km2とほぼ同量であった。米国EPAが米国内で観測したデータからもセシウム134とセシウム137はほぼ同量であったことから、日米の観測データに一致が見られた。


■ 千葉でセシウム137の地表蓄積が53000Bq/m2(チェルノブイリ第三汚染地域クラス)、キセノン133・セシウム136・テルル129/132なども検出

千葉県にある財団法人・日本分析センターがおこなった大気中濃度の測定によると、3月14日から22日までの間、キセノン133が通常値0.001Bq/m3の130万倍にあたる1300Bq/m3に急増していたことが分かった。その後キセノン133は減少しているが、4月中旬時点でも通常の600倍近い水準となっている。またその他にも大気中からクリプトン85・ヨウ素132・テルル129・テルル132などが検出された。観測地点は千葉市にある同センター敷地内である。なおプルトニウムやウランは同センターでも観測自体が行われていないとのこと。

また同センターがおこなった放射性物質の土への蓄積量の測定によると、4月14日の時点で、小石混じりの土の表面にはヨウ素131が約48000Bq/m2、セシウム134・137が各53000Bq/m2、セシウム136が1000Bq/m2以上検出された。また腐葉土の表面にはヨウ素131が16000Bq/m2、セシウム134・137が各26000Bq/m2蓄積していた(正確な数値は日本分析センターに問い合わせた)。また地中5センチの土からも放射能汚染が見つかった(5センチより深くは計測していないとのこと)。文科省が公開している千葉県のセシウム137の降下量の累積(3月19日から4月24日まで)は約5000MBq/km2つまり5000Bq/m2なので、その10倍以上のセシウム137が地表に蓄積されているという値は驚きである。ちなみに53000Bq/m2または53000MBq/km2または1.4Ci/km2という値は、10数年後にガンや白血病が発生しているチェルノブイリの第三汚染地帯のレベル(1Ci/km2以上5Ci/km2以下、つまり37000-185000MBq/km2)に相当する。これは土の地表の値でありコンクリート表面はそれより低い蓄積量だと推測されるが、いずれにしても文科省公開の降下量の累積値では千葉県よりも東京・茨城・山形・そしておそらく福島・宮城の方がセシウム137降下量が多いので、千葉で1Ci/km2を超える数値が出たということはかなり深刻な事態である。※Bq/m2=MBq/km2


■ 50km地点の土から高濃度のプルトニウム検出:食品メーカー公表渋る

5月14日、原発から50km離れた水田の土から、高い濃度のプルトニウムが検出されたという記事が出された。具体的な場所や、計測した食品メーカーの名前は伏せられている。以下、この記事からの引用である。

「この食品メーカーによると、現時点でその結果を公表するのは影響が大きすぎるため発表は控えているとのことだが、その田んぼの土からは高い濃度のプルトニウムも検出されたそうだ。」

命への影響はどうしてくれるんだと思うが、何より問題は政府がプルトニウムやウランの計測を全く行っていない、もしくはその計測結果を全く公表していないことだ。


■ その他の国内検出情報(I-131・Cs-137以外)

群馬県(政府)ではヨウ素131・ヨウ素132・セシウム134・セシウム136・セシウム137・テクネチウム99m・テルル132の降下が検出されている。

静岡県(政府)でも3月中にヨウ素131・セシウム134・セシウム137・カリウム40の降下が確認された。これによると3月1日から31日までのセシウム137の総降下量が約600Bq/m2。文科省公表データで3月19日から31日までの静岡県のCs137総降下量が約120Bq/m2なので、その5倍もの量が最初の1週間に降ったということが考えられる。

※CTBT観測所については当ブログ読者のIさん、東京都については読者Mさん、群馬県については読者Kさん、静岡県については読者Tさん、小出先生の指摘については読者Bさんから、それぞれ教えていただきました。日本分析センターの方にも質問にご返答頂きました。みなさま貴重な情報提供ありがとうございました。


■ SPEEDIは本当にすべて「公開」されたのか?

政府はこれまで都道府県に緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の情報を公表しないように圧力をかけるなど明らかにコソコソとしていたが、それがやっとすべて「公開」されたというニュースを知り、早速見てみた。

しかし公開されたSPEEDI情報は原発数十キロ圏内の拡散情報だけで、それより広域の情報や放出された放射性物質がそれぞれどう拡散したのかを予測できる情報はなかった。政府は近隣諸国をカバーするほどの範囲で放射能拡散情報を持っているはずで(WSPEEDIや第三世代SPEEDI)、物質ごとの大気中濃度や降下量データも持っているはずだから、こんな程度の情報しか出せないはずがない。細野統合本部事務局長は「いま政府が持っているSPEEDIに関するデータはすべて公開した。その(半径30キロ圏の)外側について、有意の情報があるとは承知していない」と説明したが、文科省による学校の殺人基準でさすがに怖じ気づいた(?)御用学者が内閣官房参与の職を辞任する際に残した爆弾発言、WSPEEDIの広域データなどがまだ隠蔽されているという暴露は、政府にとって誤算だったようだ。5月2日文科省は、隠し持っていたSPEEDIを用いたベント時の放射性物質放出状況等のデータを5000枚公表すると発表した。政府が意図的に市民の命にかかわる情報を隠蔽することや、ゆるい基準値をつくって放射能摂取を推進することは重大犯罪である。多くの人が情報の欠如や基準値によって騙され無駄な被曝をしたのだ。この重大犯罪の決定にかかわったすべての東電上層部・政府高官をいずれ法廷に引きずり出す必要がある。

人々が欲しがっているのは事実であり、原子力村の専門家が取捨選択した情報や、「パニックを防ぐ」といった情報隠蔽を正当化するための稚拙な言い訳ではない。海外の情報も常に入ってくる中、これ以上事実を隠しても政府は信頼を落とすだけだ。一体どんな放射性物質が、どれだけ、どこに拡散したのか、しているのか。この疑問にもっとストレートに答えるべきだ。汚染の程度を考える上で重要な地域ごとの降下量データは一部公開されてきたが、検出対象が2・3種類だけで、検出地点も各県に一つしかなく、おまけに最も大量の放射性物質が放出された事故発生後数日間のデータが抜け落ちている。米国(グアム・ハワイ・カリフォルニアなど)ではすでにプルトニウム・ウランテルル・ストロンチウム・コバルトなどが検出されているが、日本ではヨウ素・セシウム以外の放射性物質の検出データや予測値がほとんど公表されていない。日本全国で地表堆積量を調べないのもおかしい。人々の命にかかわる重大な情報なのに、国内でのこの情報不足はあまりにひどい。情報を独占している者が元データを隠して何を言おうと信頼しようがない。政府はすべてのデータと予測値を無条件で公開してほしい。


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続きをどうぞ

 
2011/05/02(月) 01:20 中鬼
ニューヨークタイムズ(2011年4月30日)掲載

「安全な量などない」(Unsafe At Any Dose)

by ヘレン・コルディコット医師
(Founder of Physicians for Social Responsibility and Author of "Nuclear Power Is Not the Answer")


6週間前に初めて日本の福島第一原発の原子炉の損傷を聞いたときに、私は一つの事を確信しました。

格納容器や燃料プールが一つでも爆発を起こせば、北半球全体で癌の新しい発症率が何百万も増加するのだ、と。

原発推進派はこれを否定するでしょう。先週おこなわれたチェルノブイリ事故25周年の集まりでも、「犠牲者はほとんどいなかったし生存者の子供たちに関しても遺伝的異常が見つかるケースはほとんどない」と何人もの人達が言っていました。石炭燃料に比べて原子力は安全だとか、福島近辺に住んでいる人達の健康についての楽観的予測も、そのような観点から簡単に導き出しているのです。

私のようにきちんと状況を理解している医者達にとっては、これはとてつもなく酷い情報で何の根拠もない議論だとすぐに分かります。チェルノブイリ事故の犠牲者の人数に関しては大きな議論がずっとなされています。International Atomic Energy Agency (IAEA)は約4000人があの事故が原因で癌を発病して亡くなっていると発表をしていますが、2009年にNew York Academy of Scienceのリポートでは、100万人の人達が事故の影響で癌やそれ以外の病気にかかって亡くなっているという結論をだしています。更に、高濃度放射能の放出によってどれだけの流産が起きたかについては、遺伝子を破壊された胎児の人数を知ることはできないのでその犠牲は数に入っていません(ベラルーシやウクライナでは奇形で生まれた多くの子供達が施設に住んでいます)。

原子力事故は決して終わりがないのです。チェルノブイリ事故の放射能汚染による影響は、何十年もしくは何世代も時間がたたないと全貌を理解することができないのです。

広島と長崎のケースから分かるように、癌の発病は何年もの時間がかかります。白血病は5から10年ですが、癌となると15から60年かかったりします。更に、放射能が関係する変異体は劣性的に起こります。つまり、二つの劣性遺伝によって特殊な病気をもった子供が産まれるまでには何世代も時間がかかったりするのです。特殊な病気とは、私の専門である嚢胞性繊維症などのことです。要するに、私たちはこれからの将来にチェルノブイリや福島の事故で拡散された放射性物質によってどれくらいの癌や他の病気が発病されるのかまったく分からない状態なのです。

医者達はこのような危険な状況を理解しています。私たちは白血病から子供達を救うために、そして転移性乳癌から女性達を救うために一生懸命働いているのです。それでも、医療的観点からこのような不治の病をどうにかする唯一の方法は予防でしかないのです。そのような事から、医者達ほど原子力産業に関わる物理学者達に対して声を上げる準備ができている人達はいないでしょう。

そんな物理学者達は放射能の”許容用量”なんて事について説明をします。彼らは、原発や核実験などで拡散される放射性物質が体内にとりこまれ、小さな細胞に大量の放射能が取り込まれる体内被ばくを全く考慮に入れずに議論をするのです。原発から拡散される放射性物質にしても、医療レントゲン、宇宙、そして自然界からの放射性物質にしても、彼らは常に健康への被害の少ない体外被ばくにだけに焦点をあてるのです。

しかし、医者達は放射能に関して安全な許容量などない、また放射能は蓄積されるものであることを知っています。放射能の影響で起こる細胞変異は一般に有害なものばかりです。嚢胞性繊維症、糖尿病、フェニールケトン尿症、筋ジストロフィなどの病気を引き起こす何百もの遺伝子を私たちはもっています。現在、2600以上もの遺伝的疾患があると言われていますが、そのどれもが放射能に由来する細胞変異に関係している可能性があります。そして、私たちが人工的に拡散される放射能のレベルを引き上げていることで、これらの病気の発病率は上がっていくことでしょう。

もう何年ものあいだ、医者達に比べると原子力産業に雇われた物理学者達は少なくとも政治やマスコミの間では随分と重宝がられています。40年代のマンハッタン計画以来、このような物理学者達は簡単に国会に登場することが可能になっています。まずは国の核となる部分から準備を始め、物理学者達は核兵器を擁護するにしろ原発を擁護するにしろ、大きな力をつけていったのです。彼らは国会に堂々と入り込み国会自体を彼らの言いなりにしたのです。彼らの言う先進技術こそが全てとなり、その代償は何十年後もあとになってやっと分かるという仕組みになりました。

それに比べて医者達は国会との関係の歴史が浅く、さらに核に関する事についてはアクセスが非常に制限されています。私たちは発癌の潜伏期間や放射線生物学にまつわる研究の発展について議論をしてまわったり普段はしません。しかしその結果、放射能の長期的な健康への被害について政治家や市民の皆さんに説明をするという仕事をおろそかにしてしまっていたのです。

癌の患者さんが私たちにやってきたときに、彼らが80年代にスリーマイルアイランドの風下に住んでいたとか、放射能に汚染された牛乳から作られたハーシーズのチョコレートを食べていたかなんて質問をするのはよくない事だとされています。私たちは最初から事が起こらないように働きかけるよりも、事故が起こってからそれに対処をしようとします。しかし医者達は今こそ原子力産業に立ち向かう必要があるのです。

原子力はクリーンでもないし、持続可能でもないし、化石燃料の代替でもありません。逆に地球温暖化を促進させるものなのです。太陽、風力、地熱発電、そして省エネで私たちの電気の需要は満たすことができるのです。

昔は放射能が癌を引き起こすなど誰も考えていませんでした。マリー・キューリー(キューリー夫人)とその娘は扱っている放射性物質が自分達を殺すことになるなんて知りもしませんでした。 しかし、マンハッタン計画に関わった初期の物理学者達が放射性物質の有害性を理解し始めるまではそれほど長い時間はかかりませんでした。私は個人的に彼らをよく知っています。彼らはヒロシマとナガサキで起こったことへの罪の意識から原子力の平和的利用が推進されることを常に願い続けてきましたが、結局はその逆の事が広まってしまっただけでした。

物理学者達が核の時代を始める知識を持っていたのならば、医者達はそれを終わらせるための知識と適格性を持っているのです。

 <訳:中鬼>

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2011/04/29(金) 04:36 大鬼
※お知らせ:ついに専門家とマスコミがこの件を取り上げてくれました

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米国環境保護局(EPA)のRadNetのデータベースを詳細に調べてみたところ、3月下旬から4月初旬にかけて行われたグアム・ハワイや米国西海岸での計測において、異常な濃度のプルトニウム・ウランが検出されていたことが分かった。これにより福島第一原発から最も毒性の強いプルトニウムやウランが大気中に飛散していることが裏付けられた(当然海中にも放出されていることになる)。この事実に日本の政府・マスコミ・東電・御用学者はだんまりを決め込んでいるが(米国政府もアクセスの多い一般向けのページにはごく一部の放射性物質の情報しか掲載していない)、すでに海外の専門家の間やネットでは隠しきれない事実になりつつある。

今回当ブログで集計したのは、プルトニウムとウランが検出されたカリフォルニア・アラスカ・ハワイ・グアムでのフィルタ方式で検出された大気中の放射性物質濃度である(このほかにワシントン州やサイパンでもプルトニウムが検出されたとの情報があるがここでは省略する)。2011年3月11日以降の計測はほとんどの場所で1回から3回程度観測されただけで、なぜか4月上旬以来観測がされていない(これについては米国内で批判もあるようだ)。以下の図表はEPAのデータに基づいて作成したものである。

※ご自身で個別のデータベースを確認されたい方はEPAのRadNetデータベースで検索してみて下さい。「Air-Filter」「CA(州名)」「Plutonium-239(核種名)」などと選択して一番下の「Search Database」ボタンをクリックすると結果が出てきます。ちなみにグアムはGU、ハワイはHI、アラスカはAK、カリフォルニアはCA、ウランはUranium、プルトニウムはPlutoniumです。表計算(CVS)ファイルとしてもダウンロードできます。なお2011年以降のデータは単位がaCi/m3ではなくpCi/m3になっているので注意してください。私は放射能の専門家ではありませんので、できれば多くの方にEPAのデータベースを検索・検証していただけたらありがたいです。

<単位変換式と表内記号>
1pCi=1,000,000aCi
1pCi=0.037Bq
1km3=1,000,000,000m3
aCi/m3=1立方メートルあたりのアトキュリー数(大気中の放射性物質濃度を表す)
Bq/km3=1立方キロメートルあたりのベクレル数(大気中の放射性物質濃度を表す)
Pu=プルトニウム
U=ウラン
放射性核種ごとの詳細データはこちら


■ 大気中濃度の経年グラフ

カリフォルニアでのプルトニウム239の増大(過去20年)
California Plutonium239 Detection EPA
※画像をクリックすると拡大されます

アラスカでのウラン234の増大(過去20年)
Alaska Uranium234 Detection EPA
※画像をクリックすると拡大されます

ハワイでのウラン238の増大(過去20年)
Hawaii Uranium238 Detection EPA
※画像をクリックすると拡大されます


■ 3・11前の20年間と3・11後の大気中濃度平均(Bq/km3)の比較

カリフォルニア Pu238 Pu239 U234 U235 U238
3・11前の20年間 14 4 790 56 687
3・11以降 -67 78 1098 99 638
倍率 -4.8 17.5 1.4 1.8 0.9

アラスカ Pu238 Pu239 U234 U235 U238
3・11前の20年間 7 13 419 29 330
3・11以降 -63 -43 4995 -52 5680
倍率 -9.6 -3.3 11.9 -1.8 17.2

ハワイ Pu238 Pu239 U234 U235 U238
3・11前の20年間 8 4 235 20 160
3・11以降 -962 -159 7141 296 7955
倍率 -124.3 -41.1 30.4 15.1 49.6

グアム Pu238 Pu239 U234 U235 U238
3・11前の20年間
3・11以降 -296 444 6623 1554 8214
倍率 初検出 初検出 初検出 初検出 初検出


1991年から2011年2月までの20年間の平均濃度に比べて、3月11日以降、カリフォルニアではプルトニウム239が18倍に、アラスカではウラン238が17倍に、ハワイではウラン234が30倍・ウラン238が50倍に増大し、グアムではプルトニウム239とウラン234・235・238が観測史上初めて検出された。半減期は、プルトニウム239が2.4万年、ウラン234は24万年、ウラン235は7億年、ウラン238は44.7億年であり、いずれも気が遠くなるほどの時間放射能を出し続ける。プルトニウムもウランも強烈なアルファ線を出す極めて毒性の強い放射性物質だ。

これが福島原発から放出されたものである根拠は2つある。第一に、以上のような3・11以降の突然かつ大幅な濃度上昇は、上記の経年グラフからも分かるように、過去20年間一度も見られたことがない。第二に、プルトニウム・ウランが3・11以降に大幅に増加して検出されているのはグアム・ハワイ・アラスカ・カリフォルニアといった日本から最も近い環太平洋地域であり、特にグアムやハワイでの増大が目立つ。カリフォルニア(日本から8700km)とグアム(日本から2500km)の3・11後の検出濃度を比べてみてほしい。プルトニウム239は78倍、ウラン234は6倍、ウラン235は16倍、ウラン238は13倍、グアムの方が濃度が高い。東海岸諸州(メイン・マサチューセッツ・ニューヨーク・ヴァージニア・ノースカロライナ・サウスカロライナ・フロリダなど)のデータも確認してみたがプルトニウム・ウランは検出されていない(ちなみにフロリダではヨウ素131・132とセシウム136・137が検出されている)。以上のように、3・11以降の増大のパターンの異常さと地理的な観点からして、福島原発からの飛来であることは間違いないだろう。

結論:最も凶悪な放射性物質であるプルトニウム・ウランも福島原発から大気中に飛散している。


■ 日本でも飛んでいるプルトニウムとウラン

では日本の大気中のプルトニウム・ウランの濃度はどのくらいになるだろうか。残念ながら東電・日本政府・マスコミ・御用学者らが反原発世論を押さえ込むためにこれらの重大な情報を隠蔽している以上、既存のデータから自力で推測するしかない。情報の制約から、以下はかなり雑な計算になることをご理解いただきたい。

この記事に詳しく書いたが、気象庁が公開した放射性物質拡散予報データによると、2011年3月末あたりで、日本近海での最も低濃度の飛散予測エリアは福島原発上空の100兆分の1という濃度になっていた。おそらくグアムではそれよりも低い濃度で飛来していると思われるが、あえて「保守的」な計算方法(グアムの対福島希釈倍率を高めに設定すれば日本の濃度を逆算した場合に控えめな値が出るという意味)で、この100兆分の1という濃度をグアムに適用して考えてみると、3月26日放出分のデータで茨城は原発付近の約100億分の1、東京は1兆分の1の濃度なので、それぞれグアムの1万倍、100倍というおおざっぱな想定が導き出せる(グアムでの計測日は3月31日と4月1日、希釈倍率データはヨウ素131のもの)。

2011年3月末の気象庁予報データとグアム検出値からの予測濃度(Bq/km3)
希釈倍率Pu239U234U235U238
グアム100兆分の1444662315548214
東京1兆分の144400662300155400821400
茨城100億分の14440000662300001554000082140000


正確な値までは分からないが、アメリカでプルトニウムやウランが飛んでいる以上、日本の空気中には少なくともそれよりも高い濃度で飛んでいることは確実であろう。政府は放出されたヨウ素131とセシウム137の量からレベル7であることを認めたが、放射性物質の種類からみてもチェルノブイリ事故に並んでしまった(最終的な被害人数の観点からすればチェルノブイリより状況は悪い)。プルトニウムやウランはヨウ素やセシウムよりもはるかに人体に与える影響は大きいが、それらが出すアルファ線は短い距離しか飛ばないため放射線量モニタリングでは計測できない。身の回りにたくさん降っていることに気づかず体内に入れてしまえば致命的なリスクを抱えることになるのに、東電・日本政府はプルトニウムやウランについての情報を出していない。25人に1人の子どものガン死させる暫定基準を決定した文科省は、なんとこの体内被曝分を全く計算に入れないでそれだけの被曝を認めるという。10年・20年後の人体への影響についてはこちらへ


もう隠しきれないな。どうする、斑目!


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■ 追記1:データの解釈について

この記事は修正・バージョンアップされたものです。先のバージョンではデータベース結果に出てくる検出値が"Result Amount"(以下、RA)なのか"Minimum Detection Concentration"(以下、MDC)なのか分からないので両方のケースで表を掲載していました。理由はRAの値の中にマイナスのものが多数見ら れたため、素人である私は計測値がマイナスになるはずがないと疑い、マイナス値のないMDCが検出値なのかもしれないと思ったからです。しかしEPAサイ ト内のRAの定義を見つけて、RAが検出値だと確信しました。したがってMDCのケースで計算した内容をすべて削除しました。この変更によって「米国で大気中のプルトニウ ム・ウランが大幅に増加した」という結論が変わることはありません。特に日本から近い地域でプルトニウムやウランの検出値に大きな上昇が見られたことが重 要です。なおMDCを「検出限界」などと言っている人を見かけましたが、直訳すれば「最小検出濃度」であり、MDCの定義に よると、これ以下だと誤検出率が5%以上になりうる検出濃度という意味のようです。5%以下か以上かは程度問題であり、考慮する必要はあってもMDC未満 の検出値を無視していいとは思いませんし、決して検出不可とか検出値ゼロという意味ではありません。またデータベースの結果を時系列に並べ替えて気づいた のですが、MDCは1992年以降の統計にしか書かれていません。最後に、誠意と根拠をもってご指摘いただいた方々とは別に、原子力村の人たちが「デマ」 という言葉を使って必死に情報攪乱していた(おまけに東大の大先生?が単位間違えてこの記事を否定してた)ようですが、普通の人たちの良識を信頼します。


■ 追記2:検出結果の一部を公表していない政府文書について


米国EPAがPDFファイルで3・11以降の観測データをまとめて公表していることを知りました(以下、PDF資料)。それでPDF資料とEPAの元のデータベースの結果にズレがあること、正確に言えば、PDF資料から欠落したデータがあることが分かりました。例えばカリフォルニアのウラン238については、PDF資料では2つの検出値データ(0.000014pCi/m3と0.000019pCi/m3)のみが公表されていて、これらは私がダウンロードしたEPAデータの中にも見つかりました。しかしEPAのデータベースにはもう一つ「0.0000186pCi/m3(3月25日)」という検出値データがあるのですが、これがPDF資料には欠落しています(MDCは他のデータと同じ)。他にもPDF資料からの欠落データがいくつも見つかりました。要するに一部のデータを抜かして公表しているのです。プルトニウムについてもPDF資料ではすべて「ND」と公表されていますが、やはりEPAのデータベースを見る限り検出値は出ています。つまりこの「ND」とはゼロを意味するものではなく、単に「未検出」ということにしたという意味でしかありません。もしも何らかのからくりでプルトニウムの計測値を「ND」にするという政治的決定があるのであればそれはそれで興味深いですが、私としては海外の専門家がデータベースに値が隠されていると述べていたことを思い出して、一番元となるEPAデータベースを直接調べ、この記事に書きました。官僚のフィルターを通した資料よりも元の生データが一番信頼できるということは言うまでもないでしょう。


■ 追記3:福島由来であることについて


私が元データを集計する際に重視したのは、3・11前と後を比較して増えているか、どこでどの程度増えたか、という事実です。米国で観測された値の絶対値が微量だから取るに足らないか否かといったことや、かつてネバダ州などで何度も核実験をやって放射能をまき散らかしていた頃と比較して今回の検出値がどうかとか、そういう関係ない議論はこの記事では問題にしていません(wikipediaによれば米国が核実験を行っていたのは1945年から1992年まで。2011年3月31日の「新型核実験」については、実験が行われたニューメキシコ州で大幅な上昇が見られなかったことから少なくとも環太平洋諸州での大幅な上昇の説明にはならない)。大事なことは、プルトニウムやウランが3・11後に突然増えたということ、その量が過去20年間のパターンからして異常であること、地理的に日本からの距離が近い環太平洋諸州で大幅な増大が見られたこと(日本に近いほど大きな値を示したこと)などから、福島原発から飛んできているという判断ができ、それは日本の人々にとって極めて深刻な事実を示唆するものだと考えました。

多くの人にこの深刻な事実を伝えていただけたらありがたいです。


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チェルノブイリ原発災害25周年:クリス・バスビー教授インタビュー和訳
 
 
2011/04/28(木) 10:41 中鬼
インタビュー動画(RT.com, Apr. 25, 2011 "チェルノブイリ原発災害25周年"報道)

クリス・バスビー教授(Prof. Christopher Busby), Scientific Secretary of ECRR

※EX-SKFさんが指摘してくださった点を赤字で修正しました。EX-SKFさんのブログにも載せていただいています。ありがとうございます!



司会:今世紀最悪ものとなった福島の事故について、バスビー教授、お越し頂きありがとうございます。まず、あまり広くメディアで浸透していない議論なのですが、福島で起こった爆発の一つが実は水素爆発ではなく、原子炉の一つ(※3号機)での核反応が原因だったというのがあります。もしもそれが真実だったとしたら、まさか東電はそんな重大な事故を隠蔽したりはしませんよね?

バスビー教授:私は東電がそれを隠蔽するということはあり得ると思っています。原子力産業が二枚舌を使うことや隠蔽をすることは歴史的に常に続いていることです。いつでも彼らは情報を自分達の都合の良いように変えてしまいます。私はおそらく核爆発があったと考えていますが、それは原子炉容器の方ではなく、使用済み燃料タンクでの爆発だと思います。プルトニウムやMOX燃料が含まれているタンクですね。あのすごい煙を上げた爆発をビデオで見た人は、誰もがそれが水素爆発であるはずがないと思ったはずです。

司会:水素爆発ではなくて核爆発だったとしたら、それはどのような意味をもつのですか?

バスビー教授:大きく変わるわけではないですが、問題となるのは、爆発と同時に膨大な放射性燃料が蒸発して拡散していまったということです。だから周りは非常に高い放射能濃度になっていることでしょう。またメルトダウンの問題がありますね。そしてまだ核分裂し続けていると我々は理解しています。もしかしたら容器自体に裂け目があるのかもしれません。一日に100テラベクレルの放射性物質が放出されているのです。これは本当に深刻な問題です。チェルノブイリも核爆発でした。数週間前にベルリンで報告されていますが、キセノンの同位体の測定量からして、今回のも水素爆発ではなく核爆発であるということが示されています。

司会:多くの人たちがチェルノブイリと福島第一は比較できないと言っています。その中であなたはずっと福島第一がチェルノブイリよりも悪い状況になると言っていました。現在でも同じ見解をお持ちですか?

バスビー教授:はい、そうです。とても悪い状況になる可能性があると思っています。その理由は、チェルノブイリに比べて福島第一の現状は制御されていないのです。旧ソ連はできる限り素早い行動で制御することに努めました。日本は随分とリラックスした対応をしていると言わざるを得ません。まず避難勧告が緩い。まだ多くの人たちが避難すべき場所に残っていますし、私の意見では最低でも60kmから70kmの範囲で避難勧告をだすべきだと思います。70km地点で高濃度放射能を計測しているのです。その量はチェルノブイリの避難区域の数値より高いんです。東京やその南部の地域でも高い放射能が検出されていることから、チェルノブイリに比べてとても多くの人たちがリスクにさらされているのです。チェルノブイリの時は、風が北に向いたために首都のキエフに放射能の汚染があまり広がりませんでした。要するに影響を受ける人の数が全然違うということです。ベルリン(の国際会議)で発表したECRRのリスクモデルを使った計算方式によると、チェルノブイリ事故が原因で癌になった人の数は140万人でした。我々はほぼ同数の人たちが福島第一の件で癌を発病するであろうとみています。

司会:幾つものメディアで『長期的な健康被害はまだ分からない、しかし一般的に人間へのリスクは低いとみられている。』『福島第一での放射能汚染による健康被害は確認されていない。』というような事を聞きます。これはまだこうした判断をするには時期尚早ということなのか、それともあなた自身が過剰に反応をしているのかなどと言いそうな人もいそうですよね。

バスビー教授:時期尚早というわけではありません。チェルノブイリに関して言えば、疫学的に癌発病率の増加など様々な研究がなされています。歴史を無視する人たちがそれを繰り返してしまうのです。こういう話を軽視するのは、ほとんどが原子力産業の人たちです。多額の利権が絡んでますから。

司会:日本政府は9ヶ月で事態を収拾できるとしていますよね。冷却をさせて放射能の漏出を止める。あなたはそれが可能だと思いますか?

バスビー教授:すみません。イアフォンに問題があるみたい。

司会:日本政府が特別なカバーをかけたり、冷却を成功させたり、放射能の漏出を止めるなどして9ヶ月で事態の収拾をはかるとしていますが、あなたはそれが現実的だと思いますか?

バスビー教授:たぶん無理でしょう。そのカバーをかけたとしても、地下から放射性物質は漏れて海水に流れでるし、核分裂を起こしている原子炉にコンクリートをかけても封じ込め(石棺)なんてできないんです。

司会:最後に、海水への漏出の事がでてきたのでそれについて。チェルノブイリは陸地にあって、福島第一は海に面している。これは汚染が日本を離れて広範囲に広がるという観点からどのような意味をもつのでしょう?

バスビー教授:もうすでにアメリカでは放射性物質が検出されてますよ。ウランもプルトニウムもハワイやマリアナ諸島のエアーフィルターから数値がでています。さらに汚染された海水も海岸に届きますね。だからこれはとても深刻な問題だと言っているのです。しかし日本政府や原子力産業によって一連の事は軽視されています。とっても深刻なことなんですよ。この為に多くの人たちが病気にかかって亡くなってしまうのですから。

司会:バスビー教授、興味深いお話しをどうもありがとうございました。

<訳:中鬼>

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アーノルド・ガンダーセン氏(Arnold Gundersen):米国の元原子力産業エンジニア・幹部で現在はエネルギー問題専門家・コンサルタント・教員(Fairewindsより)

すでに和訳をつけてくれた人がいるのでここに載せてもらいます。



ガンダーセン氏も3号機使用済み燃料プールでの再臨界・核反応による爆発説を支持しています。さらにガンダーセン氏は米軍が採取した大気中のキセノン同位体の比率が分かれば証拠がつかめると指摘しています。

こちらのブログでも訳して下さっています。


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